薄毛改善のために使用を考える人の多い育毛剤の代表格と言えば、間違いなくミノキシジルでしょう。海外ではロゲイン、カークランドなどの名称で広く流通しており、日本国内ではリアップX5プラスとして大正製薬が発売しています。
ちなみにリアップX5プラスは医師の処方箋なしでも、薬局やドラッグストアでも購入できるOTC医薬品ですので、AGA治療で使われる内服薬のプロペシアと比べても手軽に購入することが可能です。
ただし、手軽に購入できるからと言って危険性がゼロの薬ではありません。第一類の医薬品に該当する製品ですので、持病や体質によっては使用できないケースもありますし、使うに人によっては副作用を発症する場合もあります。
ミノキシジルは降圧剤として使用されていた
そもそもミノキシジルは発毛・育毛として開発がスタートしたお薬ではありません。血圧を下げるために降圧剤として、使用されていた薬であり、その副作用として発毛効果が確認されたため、発毛剤としての研究・開発が始まったという経緯があります。
そして、その経緯をご存知の方に中には、血圧に不安がある方(高血圧や低血圧)はリアップなどのミノキシジル発毛剤を使用してはいけないと考えている方がいらっしゃいます。
ですが、本当にミノキシジルは高血圧や低血圧の人は使用を禁止使用をすることができないのでしょうか?
『使用しないでください』の欄に高血圧・低血圧は含まれていません
高血圧・低血圧の人がミノキシジルを使用できないかを確認するために、ミノキシジルを5%配合した発毛剤のリアップX5プラスの使用上の注意を確認してみましょう。
使用上の注意を確認してみると、「次の人は使用しないでください」の欄には次のように書かれています。
1 本剤又は本剤の成分によりアレルギー症状を起こしたことがある人
2 女性
3 未成年者(20歳未満)
4 壮年性脱毛症以外の脱毛症(例えば、円形脱毛症、甲状腺疾患による脱毛等)の人、あるいは原因のわからない脱毛症の人
5 脱毛が急激であったり、髪が斑状に抜けている人
【引用】リアップX5プラス 使用上の注意
以上の内容をご覧になってもわかるように、高血圧や低血圧の人がミノキシジル発毛剤の使用を禁止されているわけではありません。
ただし、使用上の注意の欄には「次の人は使用前に医師又は薬剤師に相談してください」という欄があり、そこには『高血圧の人、低血圧の人』と明記されていました(下記画像)。
ですので、使用を禁止されてはいませんが、リアップなどのミノキシジル発毛剤の使用を考えているのなら、事前にかかりつけの医師と相談した上で検討するようにしてください。
もちろん、医師や薬剤師からリアップの使用をとがめられた場合には、その忠告には従うようにしましょう。
なお、ミノキシジルには次のような副作用が報告されていますが、たとえ医師からリアップの使用のOKが出ても、それらの副作用を感じたらすぐに使用を中断して、お医者さんに相談しなてくはいけません。
■ミノキシジルの副作用(精神神経系・循環器)
- 頭痛
- めまい
- 気が遠くなる
- 胸の痛み
- 心拍が速くなる
- 手足のむくみ
内服タイプ(飲み薬)のミノキシジルを使用する場合には注意してください
なお、ここまでお伝えしたのはあくまでも外用タイプ(頭皮に塗って使用)のミノキシジル発毛剤に限ったお話しです。
もし、あなたが銀クリやAGAスキンクリニックなどで処方されている内服タイプのミノキシジルの使用を考えているのなら、より注意をしなくてはいけません。というのは、ミノキシジルを内服して使用した場合には、循環器系への影響もより強く出ることが考えらるからです。
ですので、もしそれらのクリニックで治療を受ける場合には、必ず血圧関係の治療を受けていることと、服用中のお薬について伝えて、医師と相談した上で治療を進めるようにしましょう。
また、まともなAGAクリニックでしたら薬の影響を確認するために、定期的に血圧・血液の検査を行い、あなたの体調を確認してくます。例えば、先ほど紹介した銀クリやAGAスキンクリニックであれば、それらの検査をきちんと実施してくれます。
ですので、それらの検査を実施してくれなかったり、こちらの持病の相談にのってくれないようなクリニックの場合、そんなところで治療を続けるべきではありませんので、すぐに転院することを検討してください。
なお、AGAクリニックの選び方については、次の記事でも解説していますので、そちらの内容がご参考になれば幸いです。
■本記事のまとめ
高血圧・低血圧だからと言って、ミノキシジル発毛剤(リアップX5)を使用できない訳ではありません。
血圧に不安がある人へのミノキシジルの使用が禁止されているわけではありませんので、もし利用したいのであればかかりつけの医師や薬剤師に相談するようにしましょう。