現在、日本国内で厚生省の認可を受けている薄毛(AGA)治療の内服薬は「プロペシア」と「ザガーロカプセル」の2種類です。それらの内、ザガーロは2016年に発売が開始されたばかりということもあり、まだプロペシアと比べると利用者は少ないです。
一方、プロペシアは2005年に発売されてから、すでに10年以上の市場実績があるため、愛用者が非常に多い薬です。世界的に見ても、薄毛治療薬のシェア1位がこのプロペシアです。
また、プロペシアはすでに2015年からジェネリック医薬品である『ファイザー』の販売が開始され、より手頃に利用ができるようになりました。
そして、本記事を執筆している2016年になってからも、『サワイ』と『クラシエ』という新たなジェネリック医薬品も販売されています。ただ、これだけジェネリックが発売されてると、何が違うのかがイマイチわからないですよね。
そこで、以下では2016年になって新たに販売がスタートしたプロペシアのジェネリック『サワイ』と『クラシエ』の特徴について、以下ではご紹介します。
サワイの特徴
- 商品名…サワイ1㎎(0.2㎎タイプもあり)
- 製造販売…沢井製薬
- 剤形…フィルムコーティング
- 添加物…カルナウバロウ、結晶セルロース、酸化チタンなど
- 販売開始…2016年3月
プロペシア1㎎の錠剤には合計で13種類の添加物がふくまれていますが、その内の11種類がサワイにも使用されています。一致率にすれば、92.3%ですので、ほぼ同じ成分と考えて良いでしょう。
また、錠剤の形状を比較しても、下記画像のようにその大きさ・色・形なども非常に似ています。
もちろん、有効成分のフィナステリドは同じですので、期待できる効果についても全く同じです。
クラシエの特徴
- 商品名…クラシエ1㎎(0.2㎎タイプもあり)
- 製造販売…大興製薬株式会社
- 発売元…クラシエ薬品株式会社
- 添加物…結晶セルロース、乳糖水和物、軽質無水ケイ酸など
- 販売開始…2016年4月
なお、添加物についてはプロペシアには含まれていない「クロスカルメロースナトリウム」、「マクロゴール6000」などが含まれています。
プロペシアとの添加物の一致率も63.7%ですので、プロペシアに近いジェネリックを探しているのでしたら、こちらよりも「サワイ」を選ばれた方が良いでしょう。
ただし、プロペシアに使用されている「部分アルファー化デンプン」、「デンプングリコール酸ナトリウム」、「ジオクチルソジウムスルホクサシネート」は使用されていませんので、それらの物質にアレルギーがある方にはうれしい成分配合と言えます。
また、サワイ、クラシエ、ファイザーの各ジェネリック医薬品に含まれる全添加物は、次の記事で解説しています。詳しくはそちらをご参照ください。
以上がそれぞれのジェネリックの特徴です。
ジェネリックよりもプロペシアの方が人気は高い
なお、某AGAクリニックで働かれている医師にお話を聞いたところ、「ジェネリック医薬品の中では、うちのクリニックではサワイを選ばれる患者さんが多い」とおっしゃっていました。
プロペシアの成分に近いという点が魅力的なようですね。ただ、そのクリニックでもジェネリックよりも先行医薬品であるプロペシアの方が圧倒的に人気があるとのことでした。
やはり、患者さんの立場からすると少しくらいジェネリックよりも値段が高くても、先行医薬品として10年以上の実績があるプロペシアを選びたい方が多いのだと思います。
プロペシアの処方は自由診療のため、各AGAクリニックごとに値段は違いますが、どのクリニックがいくらで処方されているかの調査結果は次の記事で紹介していますので、お得にプロペシアを手にしたい方は一度チェックしてみてください。
【参考】プロペシアの値段はどのくらいする?【各AGA病院で比較】
■本記事のまとめ
2016年に発売されたプロペシアのジェネリック医薬品「サワイ」、「クラシエ」のそれぞれの特徴について解説しました。
プロペシアに近いお薬をお探しでしたら、添加物までほとんど同じのサワイを選ばれるのが良いでしょう。