AGA治療の内服薬として、厚生労働省からも認可を受けているプロペシア(成分名フィナステリド)。日本国内では2005年12月に病院での処方がスタートしましたので、すでに10年以上の歴史のある薬です。
プロペシア以外にもAGA治療用とし認可を受けている内服薬には、GSK(グラクソ・スミスクライン株式会社)から発売されているザガーロ(成分名デュタステリド)がありますが、こちらは2016年6月に処方がスタートされたばかりの薬です。
また、AGA治療薬として認可を受けているのは、まだ韓国と日本だけですので、使用実績の面から見てもプロペシアには劣ります。それにザガーロは発売して間もない薬であるため、AGAクリニックの中にはまだ取扱いを始めていない医院も多いです。
そのため、発売から10年以上が経過した今でも、AGA治療の内服薬としてはプロペシアを選択する方が多いです。
では、プロペシアはどのくらい効果のあるお薬なのでしょうか?この点について、3年間の長期投与試験を結果を元にして解説します。
長期投与試験では97-98%の人に効果を確認できている
それではプロペシアの効果を確認するために、行われた試験の内容とその結果について紹介します。
■試験内容
- 対象…20歳-50歳のAGAの男性
- 試験期間…3年間
- 使用した薬…プロペシア1mg(MSD社製)
- 薬の服用方法…1日1回1錠
- 評価方法…頭頂部、生え際の薄毛の状態を写真で評価する
一方、生え際の薄毛に注目すると、進行をした人は3.0%でした。頭頂部の薄毛と比べると、進行した人の割合はわずかに多いですが、それでも97%の人はAGAの進行をストップすることができています※。
※ 試験の結果のより詳しいデータは次の記事で紹介していますので、子細を知りたい方はそちらのご覧ください。
【参考】プロペシアは生え際と頭頂部の薄毛のどちらに効果あり?
以上の点から、プロペシアはAGA治療に関して、期待できる効果が高い薬であると言えます。
副作用の発生確率が低いこともプロペシアの魅力の1つ
プロペシアを服用する上で心配ごとの1つが、薬を服用する上で起こる副作用のはずです。特にプロペシアで懸念されているのが、性欲減退、勃起機能不全(ED)、精液量の減少などの男性器に関連する副作用です。
まだ、プロペシアを飲んだことが無い方でも、「プロペシアを飲むとEDになる」なんて話を耳にしたことがあるかもしれません。
たしかに臨床試験でもそれらの副作用は報告されています。ですが、その発生確率は次のように非常に低いものです。
■プロペシアの男性器関連の副作用
- 性欲(リビドー)の減退…1.1%(276例中3例)
- 勃起不全…0.7%(276例中2例)
以上のように副作用が起こるリスクが小さい点も、プロペシアが人気となっている理由の1つです。
とは言え、それらの副作用の報告がされていることは間違いありません。もし、薬を服用して体調に異変を感じたら、すぐに薬を処方してくれているお医者さんに相談するようにしましょう。
報告されているプロペシア副作用一覧
上述した男性器関連の副作用以外にも、プロペシアには臨床試験で報告されているものがあります。いずれ起こる確率が1%未満ですので、確率としては非常に少ない症状ですが、念の為に服用前にはチェックしておいた方が良いでしょう。
■プロペシアの副作用まとめ(男性器関連を除く)
- じんましん
- 発疹
- 血管浮腫
- 乳房圧痛
- 乳房肥大
- 抑うつ症状
- めまい
個人輸入代行業者の中には、有効成分の含有量がデタラメな偽物を扱っている業者もいます。そして、有効成分の量が多い薬を活用した場合、副作用が起こる可能性も高まるんですね。
例えば、次の記事で紹介した男性なんから、海外から購入したプロペシアのジェネリックを使用したことが原因で、乳房が女性のように肥大化しています。
たしかに、個人輸入代行業者を活用すれば、薬の代金はリーズナブルかもしれませんが、それで健康被害にあっては元も子もありませんので、個人輸入ではプロペシアを購入することは当サイトではおすすめしないです。
もし、少しでも価格を抑えてプロペシアを購入したいのでしたら、次の記事で各クリニックの料金表を紹介していますので、その中から安いクリニックを見つけるようにしてください。
■本記事のまとめ
プロペシアは約97-98%の薄毛に効果があらわれるお薬です。また、副作用が起こる確率も小さいので、利用もしやすい薬と言えます。
ただし、副作用が起こる確率はゼロではないため、少しでも異変を感じたら服用をストップして、医師に相談をしてください。