日本国内ではプロペシアに次いで2例目となる、AGA(男性型脱毛症)治療用の内服薬として国から承認を得た『ザガーロカプセル(有効成分名:デュタステリド)』。
「プロペシアを飲んでるけど、思ったように効果が改善しないんだよなぁ」という方の中には、ザガーロカプセルに期待している方に期待している方もたくさんいらっしゃるはずです。
なお、ザガーロカプセルに配合されている有効成分のデュタステリドですが、実はこの成分はそもそも前立腺肥大を抑えるための薬として、使用されていたものです。その副反応(副作用)として、薄毛が改善する効果を確認できたので、AGA治療薬として販売されることになった経緯があります。
ちなみに、前立腺肥大の薬での商品名は『アボルブ』です。もししかしたら、当サイトフサメンの読者さんの中には、「デュタステリドやアボルブって、どこかで聞いたことがあるなぁ」という方もいるかもしれませんね。あるいは過去に飲んだ経験があるという方もいらっしゃるかと思います。
では、ザガーロカプセルと前立腺肥大を抑えるためのお薬のアボルブは完全に同じ薬なのでしょうか?
有効成分のデュタステリドだけでなく、添加物も含めて違いがあるのかをチェックしてみましたので、以下ではその比較をご紹介します。
ザガーロカプセルとアボルブとの比較
それではさっそくですが、ザガーロカプセルとアボルブの含有物と比較した表を以下に掲載します。
■ザガーロとアボルブとの比較表
ザガーロカプセル0.5mg | アボルブカプセル0.5mg | |
---|---|---|
イメージ画像 | ||
有効成分 | デュタステリド0.5mg | デュタステリド0.5mg |
添加物1 | ジブチルヒドロキシトルエン | ジブチルヒドロキシトルエン |
添加物2 | 中鎖モノ・ジグリセリド | 中鎖モノ・ジグリセリド |
添加物3 | ゼラチン | ゼラチン |
添加物4 | グリセリン | グリセリン |
添加物5 | 濃グリセリン | 濃グリセリン |
添加物6 | 酸化チタン | 酸化チタン |
添加物7 | 三二酸化鉄 | - |
添加物8 | 中鎖脂肪酸トリグリセリド | - |
添加物9 | レシチン | - |
添加物10 | - | 黄色三二酸化鉄 |
※ 黄色で塗りつぶしているのが、一致している添加物
上記の表をご覧いただいて分かるように、有効成分のデュタステリドについては完全に一致しています。そのため、薬を飲んで期待できる効果は全く同じです。
続いて添加物についてですが、こちらも9個中6個が一致していますので、ほぼ同じことが分かります。
以上の点から、ザガーロとアボルブは添加物も含めて完全一致の薬ではありませんが非常に似た薬であることがわかります。
アボルブは2009年9月に発売された薬
ちなみに前立腺肥大を抑えるためのお薬のアボルブは、2009年9月に発売がスタートしたので、すでに7年以上の市場実績がる薬です。
ザガーロカプセルは2016年6月に販売開始したばかりの薬のため、実績が浅くて心配していた方もいるかもしれませんが、ほぼ同じ成分で構成されているアボルブが7年以上の実績があるため、お薬の使用への不安も減るはずです。
ただし、医薬品である以上は副作用の可能性がゼロではありませんので、その点は理解しておいてくださいね。
なお、ザガーロカプセルの副作用としては、リビドー(性欲)の減退、勃起不全、射精障害などの男性器系の症状が多く報告されています。
【参考】ザガーロの副作用【プロペシアと比較してどちらが安全か?】
※ こちら(↑)の記事でプロペシアとの副作用のリスクの比較をチェックできます。
上述した記事でもお伝えしたように、副作用のリスクについてはプロペシア(有効成分フィナステリド)よりも高いと言われています。そのため、副作用のリスクを抑えたいのであれば内服薬にはプロペシアを選ばれた方が良いでしょう。
各クリニックのプロペシアの料金については、次の記事で詳しく紹介していますので、そちらの内容が参考になります。
【参考】プロペシアの値段はどのくらいする?【各AGA病院で比較】
■本記事のまとめ
ザガーロとアボルブはどちらも有効成分がデュタステリドの内服薬であるため、服用時に期待できる効果は同じです。
また、配合されている添加物も9個中6個と半数以上が一致しているため、たいへん似た薬となります。
なお、どちらもグラクソ・スミスクライン社により製造販売されています。