2017年12月に日本皮膚科学会から「男性型および女性型脱毛症ガイドライン2017年版」が公開されました。
今回の2017年版ガイドラインで多くの方が驚いたのが、大半のAGAクリニックで処方されているミノキシジルの内服(通称:ミノキシジルタブレット、ミノタブ)は推奨度Dと判定をされたことでしょう。
なお推奨度Dは「行なうべきではない」という判定であり、ガイドライン基準では最低ランクの評価となります。
この結果にはAGA治療に従事している現場の医師や看護師はもちろん衝撃を受けたとは思いますが、最も驚いたのは現在ミノキシジルを内服している患者さま達のはずです。
当サイト・フサメンにて薄毛治療のモニターをしてくださっている長谷川さんも、「私が飲んでいるミノキシジルが推奨度Dと書かれてるんでびっくりしましたよ(笑)」とおっしゃっていました。
【参考】銀クリでのAGA治療の効果【M字部分の髪密度が増えてきた】
そりゃ、ある日突然「あなたが飲んでいるお薬は推奨度Dです」と言われたら不安になるのも当たり前ですよね。
ですが、内服ミノキシジルは本当に「行なうべきでない」と効果や安全性を強く否定されるようなお薬なのでしょうか?
今服用している患者さま達はもちろん、これからAGAクリニックで薄毛治療を受ける方達も気になるところですよね。
そこで、内服ミノキシジルの効果や副作用について、実際にクリニックで薄毛治療の患者まさに詳しくお話を聴いてきましたので、本記事ではその内容をご紹介します。
現在薄毛治療中の方はもちろん、これからAGAクリニックでの治療を考えている方には知っておいて欲しい内容なのでぜひご覧ください。
【内服ミノキシジルの効果】患者さまの生の声・口コミ
内服ミノキシジルの効果を確認するには、今まさに治療を受けている患者さまの頭髪の状態を確認して、生の声(口コミ)を聴くが最もわかりやすいはずです。
それでは実際に銀クリに通院中で、半年以上に渡りミノキシジルを内服している長谷川さんが、その効果をどう感じているのか確認してみましょう。
長谷川さんの頭髪の変化(治療7ヶ月経過)
Q1.ミノキシジルを飲んで感じている髪の変化や効果は?
薬を飲み始めて7ヶ月が経過して、見た目はもちろん変わったのですが、それよりも大きな変化を感じているのは髪を触ったときですね。
触った時の反発と言いますか、ハリとコシがすごいので自分の髪が太く強く育っていることがわかります。
そのおかげで髪をセットするのもすごくラクになりました。おかげで朝の忙しいときにすぐに髪型が決まります。
また、治療前と比べて髪全体のボリュームも出ており、薄毛という印象は完全になくなっていました。長谷川さんは外用薬を一切使用しておらず、内服薬のみでの治療です。
この結果から、内服ミノキシジルが長谷川さんに効果があった治療であることがよくわかります。
続いて、長谷川さんが感じられている副作用についても聴いてみました。
Q2.ミノキシジルを内服してから感じた副作用はありますか?
指や腕の毛が濃くなったくらいですね※1。それ以外で感じている健康面での不安は全くありません。
先生(医師)からは「人によっては動悸の症状が出る」と言われていましたが、私には全然なかったですね。
会社の健康診断も全く問題がなくいずれの項目も正常な値でした。さらに薄毛治療で通院中の銀クリでも血液検査をしてもらいましたが、腎機能・肝機能ともに正常値でいたって健康です。
薬を内服する以上は血管を通じて全身にお薬は作用しますので、頭だけでなく体毛が増えることは避けられません。内服ミノキシジルの場合、指や腕にその影響が現れやすいです。
そのため、頭髪以外の体毛は絶対に生やしたくないという人はミノキシジルを内服するべきではありません。
それから多くの方が不安に感じている健康面での副作用についてですが、長谷川さんの場合は会社の健康診断とクリニックでの血液検査共に問題無しという結果でした。
ただし、副作用についてはどんな薬であれ起こり得ることです。副作用の可能性がゼロのお薬なんて存在しませんからね。市販の風邪薬だって人によっては副作用の症状が起こるものです。
ミノキシジルを服用するなら定期的に血液検査を実施してくれるAGAクリニックを選ぶこと
上述したようにAGA治療中の長谷川のお話を聞く限り、ミノキシジルは副作用の強いお薬ではありません。また、私も複数のAGAクリニックで聞き取り調査をしましたが、これまでに命に関わるような副作用が出た患者さまは一人もいなかったです。
とは言え副作用が起こる確率はゼロではありません、お薬を内服する以上は代謝する肝臓や、尿として排出する際に関わる腎臓にはどうしても負担がかかってしまいます。
そのため、内服ミノキシジルの服用を検討しているのであれば、数カ月に1度は血液検査を行ない肝臓や腎臓の機能をきちんと確認してくれるクリニックで受診するべきです。
さらに付け加えるなら、これまでの症例数が豊富で、AGA治療に詳しい医師が在籍しているクリニックを選んだ方が良いでしょう。
例えば、以下に示すようなクリニックであれば、いずれの条件を満たしているため患者さまも安心して相談ができるはずです。
■定期的に血液検査を実施してくれるAGAクリニック
クリニックの雰囲気というのはそれぞれに特徴があり、実際に足を運んでみないとわからないことが多いですからね。
【重要】個人輸入で購入して服用するのは絶対にダメ!
内服ミノキシジルを手に入れる手段として、クリニックで処方してもらうのではなく、個人輸入(例:オ●サカ堂、ア●ドラッグなど)を活用して購入することを考える方も中にはいらっしゃるはずです。
ですが、個人輸入でのミノキシジル内服(ミノキシジルタブレット、ミノタブ)を購入して使用することは、当サイトとしては絶対におすすめしません。その理由は以下の通りです。
■個人輸入でミノキシジルタブレットをおすすめしない理由
- 偽造薬が大量に出回っている
- 分量の調節が難しい
- 体に異変が起こってもわからない
まず1点目『偽造薬が大量に出回っている』について、NHKが放送しているクローズアップ現代でも取り上げられましたが、個人輸入で人気の分野のお薬には偽物が大量に流通しています。
具体的にはダイエットやEDに関わるお薬です。薄毛治療薬も市場が大きく、偽造薬の製造業者のターゲットになりやすいです。
そのような偽造薬は劣悪な環境で製造されることが多く、有効成分がきちんと配合されていないだけでなく、場合によっては人体に有害な成分が含まれていることだってあるんですね。そんな薬を使っては髪が生えるどころか命の危険さえあります。
続いて2点目の『分量の調節が難しい』という点ですが、AGAクリニックでミノキシジル内服を処方してもらう場合、まずは少ない量を処方してもらい、髪の反応や体調の変化を見ながら徐々に量を増やすように処方します。
そのような分量の調節をできるのは、多くの診療実績があるクリニックだからこそです。一般の方がそのような調節をするのは難しいですし、効果を出すために大量の薬を飲んでしまっては健康を害する可能性だってあります。
最後に3点目の『体に異変が起こってもわからない』という点について、ミノキシジルを内服した場合、それを代謝する肝臓や腎臓に少なからず影響を与えます。
まともなAGAクリニックではその影響が健康上問題ないかを確認するために、定期的に血液検査を行っています。もし、異常が検出された場合にはすぐに内服を中断して、別の治療方に切り替えるといった対応が可能です。
しかし、個人輸入で薬を購入して使用する場合は、体調の変化を感じ取る手段がありません。知らないうちに健康を害して取り返しのつかないことになる可能性だってあります。
以上のように下手をすればあなたの命にかかわるため、ミノキシジルタブレットは個人輸入で購入して使用するのはは当サイトとしては推奨することができません。
たしかに、個人輸入でならミノキシジルタブレットを安い値段で購入することができます。ですが、節約できる金額は1ヶ月あたり数千円程度です。
果たして、その金額はあなたが命を懸けてまで節約する金額でしょうか?そんなことは決してありませんよね。
そんなわずかな金額を節約するためだけに、偽薬を購入する可能性のある個人輸入でのAGA治療薬購入に手を出すことはやめておきましょう。
個人輸入でのお薬の購入は自己責任ですので、たとえ飲んだ後に健康被害が起こっても、業者側は責任を取ってくれませんよ。
本記事のまとめ
脱毛症診療ガイドラインで推奨度Dと評価された内服ミノキシジルの効果と安全性について、患者さまの感想を元にして当サイトとしての意見をお伝えしました。
もちろん人によっては、内服ミノキシジルを服用することで動悸・めまいなどの副作用を感じる方はいるかもしれません。しかし、今ミノキシジルを飲んでいて特に副作用を感じてなく血液検査の結果も問題無いのであれば、すぐに服用をやめる必要は無いと個人的には感じました。
また、どうしても不安があるなら医師に相談して、治療方法を変えるというのも1つの方法だと思います。幸いなことに今は外用ミノキシジルや育毛メソセラピーなどの発毛を促進するための治療方法はいくつかありますからね。
ですから、信頼できる医師と相談した上で、あなたが納得いく方法で薄毛・発毛治療に取り組んでください。
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