AGA(男性型脱毛症)の場合、後頭部や側頭部の髪の本数は、ほとんど減ることはありません。しかし、頭頂部や生え際部分の髪の量はどんどん減少していきます。
そして、抜け毛の本数がある一定量を超えると、周囲が『なんだか、あの人髪が薄くなったなぁ』とか、『○○さん、最近ヘアボリュームが無くなってきた気がする』と感じるようになってくるんですね。
では、どれだけ髪の量が減ってくると、そのように周りが『あの人は薄毛だ』と感じるようになるのでしょう。実は、この点については、アメリカの植毛医シャピロ博士が、とても分かりやすく数値で解説をしています。
また、その内容にについて理解をすれば、薄毛を改善するためにはどの程度の植毛が必要かも分かりますので、これから自毛植毛をしようと考えている方は、ぜひご覧になってください。
薄毛と感じるかどうかの境界線は密度40%
シャピロ医師は研究の結果、髪の状態を『ハゲていない』、『薄毛に気付き始める』、『かなり薄いと感じ始める』、『完全な禿げ』の4つの状態に分類しました。そして、4つの状態にいずれに当てはまるかは、髪の密度により次にように決定されます。
■シャピロ医師の髪の状態の分類
- 禿げていない…密度100%
- 薄毛に気付き始める…密度40~50%
- かなり薄いと感じる…密度20~25%
- 完全なハゲ…密度0%
上記の表から分かるように、髪の量が減っていても、その密度が80%や70%の頃にはあなたの髪が薄くなっていると、他人が感じることは、ほとんどありません。
その密度がさらに減って、40%~50%になったときに、周囲の方達が『あの人は髪が薄いのではないか?』とようやく感じ始めるんですね。そして、さらに薄毛が進行して、密度が20~25%になったときには、かなり薄いと思われるようになります。
つまり、薄毛かそうでないかとの境界線は密度40~50%というわけです。そのため、自毛植毛をした髪を濃く見せるためには、密度40%達成を1つの目標と考えれば良いでしょう。
また、40%という数値と聞くと、『そんなに少ない本数で大丈夫なの?』と感じる方もいらっしゃるかと思います。しかし、植毛で大切なのは植える本数ではありません。いかに、濃く見せることが重要なんですね。
そのため、手術を行うクリニックの技術レベルが非常に大切であり、どの病院を選ぶかが手術を成功させるための大きなポイントと言えます。
ちなみに、シャピロ医師も「植毛とはなくなった髪よりはるかに少ないドナー(植える髪)で、薄毛を薄毛でないように見せるマジック」だと述べており、そのことからも決して100%の本数を植える必要が無いことが分かります。
■本記事のまとめ
髪が薄く見えるかどうかの境界は、密度40~50%です(正常な状態を100%とした場合)。自毛植毛をする際には、その数値を植毛本数の目標とすれば良いでしょう。