薄毛治療薬のミノキシジルがプロペシアを使用しても、改善効果がなかった場合の対策としては、男性型脱毛診療ガイドライン推奨されている『自毛植毛』があります。
しかし、この『自毛植毛』にも、ミノキシジルやプロペシアを活用した治療方法と同じように副作用はあります。自毛植毛の主な副作用は下記の7つの項目です。
■自毛植毛の主な副作用
- 痛み・出血
- 赤み・かさぶた
- かゆみ
- しゃっくり
- まぶたの腫れ
- 毛のう炎
- ショックロス
自毛植毛の副作用まとめ@手術を受ける前に知っておこう
中でも気になっている方が多いのが、今まで生えていた毛が抜ける『ショックロス』かと思います。ただ、このショックロスについては、毛が抜ける点ばかりが注目がされており、そのメカニズムや抜けた後に毛がどうなるかまでを把握している方は非常に少ないです。
抜け毛が増えると聞くと、ショックロスがすごく恐ろしいものように思えますが、それが起こる原因を知ってしまえば、無暗に恐怖を感じる必要が無いものだと言うことがよく分かります。
そこで、以下ではショックロスが起こる理由と、抜けた毛がどうなるかを詳しく解説します。これから、自毛植毛を受けようと考えている方にとって、それらの内容が参考になれば幸いです。
ショックロスのメカニズム
ショックロスとは、自毛植毛をした際に毛を植えた部分(生え際や頭頂部)に元々あった髪が、抜け落ちる現象のことを指します。なお、ショックロスが起こるのは、術後1~2ヶ月のケースが多くなっています。また、手術をした全員に起こるわけではなく、約20%の経験すると言われている症状です。
そして、ショックロスが起こるメカニズムについては、髪を植える際に頭皮につけるスリット(切り込み)が原因と言われています。
スリットを多く入れることで、髪根元の毛切れや毛細血管に変化が起こります。これらの変化の影響を受けて、毛が休止期に入り、抜け落ちると言われているんですね。
では、抜けた髪はもう2度と生えてくることは無いのでしょうか?
決して、そんなことはありません。ヘアサイクルの通り、『休止期』の次には髪が生えて育つ『成長期』に入りますので、3~4ヶ月もすれば、また新しい髪が生えてきます。ですから、ショックロスについて、それほど気にする必要は無いでしょう。
ただし、ショックロスが起こった直後は、一時的にヘアボリュームが減少したと感じるケースもありますので、その点については事前に心構えをしておくことが大切です。そのことを知らずに、植毛後に髪が減ってしまっては、心に受けるダメージが大きいですからね。
また、短期間に複数回の植毛を行うと、ショックロスは起こりやすいと言われています。ですから、2回目以降の植毛を考えていて、それを避けたい人は、8か月程度の期間をあけるようにしましょう。
■本記事のまとめ
ショックロスは植毛する際に入れる、スリットが原因で引き起こされる抜け毛のことです。抜け毛は一時的なもののため、3・4ヶ月もすれば、また新しい髪が生えてきます。