薄毛治療のための外科手術として、最近になり日本国内でも人気が高まってきている治療方法『自毛植毛手術』です。薄毛治療の先進国のアメリカでも、自毛植毛は大変人気となっており、今では年間10万人以上が手術を受けています。
そして、それだけ多くの人が自毛植毛での治療を選んで理由の1つが、薄毛治療薬のミノキシジルやフィナステリドで効果が無かった場合でも、改善を期待できるためです(以下の記事で、その点について詳しく解説しています)。
自毛植毛とはどんな薄毛治療方法?【ミノキシジルがダメなら】
ただし、自毛植毛手術を受けるのであれば、事前に必ず知っておくべきことがあります。それは、治療をした後に起こるかもしれない『副作用(手術後の症状)』についてです。
副作用は起こる人と起こらない人がいますが、自分がどちらになるかは分かりません。ですから、事前に副作用をきちんと知った上で、手術を受けるどうするかを判断するようにしましょう。そこで、以下では自毛植毛の副作用について、詳しく解説します。
植毛後に起こる可能性のある7つの副作用
1.痛み・出血
手術をした翌日くらいに、ドナー(移植する髪)を採取した部分から、痛みや軽いつっぱりを感じることがあります。また、人によっては血がにじむ程度の出血をします。
なお、痛みが出たときには、病院から処方されている鎮痛薬を飲めば改善が可能です。
2.赤み・かさぶた
自毛植毛では毛を移植する箇所に、小さい切り込み(スリット)を入れるのですが、手術後すぐは、その部分に赤みやかさぶたができます。
赤みもかさぶたも10日間もすれば、自然に消滅しますので、それほど心配はいりません。
3.かゆみ
2の項目で移植箇所にかさぶたが出来ると紹介しましたが、それが取れたあとにかゆみを感じる人が多いです。かゆみの予防・解消策は頭皮を清潔に保つことです。
毎日、シャンプーとその後のドライをしっかりと行い、頭皮を清潔をするようにしましょう。
4.しゃっくり
理由は不明ですが、自毛植毛後にしゃっくりが出たという人もいます。普段のしゃっくりと同様、時間が経てば治ります。ただ、いつもよりも長引くようであれば、医師に相談をするようにしてください。
あまり知られてはいませんが、しゃっくりに適応のあるお薬はありますので、そちらを処方してもらえれば、早めに治療をすることができるでしょう。
5.まぶたの腫れ
植毛手術中に使用する麻酔薬の影響で、手術後の数日間は、まぶたや目の周りが腫れることがあります。ただ、こちらは麻酔薬が原因での腫れですので、1週間もすれば症状は治まります。
6.毛のう炎
手術をした箇所に、ブドウ球菌が感染した『毛のう炎(毛包炎)』と呼ばれる感染症を起こす危険があります。なお、毛のう炎感染を起こしている箇所が少ない場合には、治療をしなてくも治る可能性が高い病気です。
ただし、痛みが感染範囲が広い場合には、病院(手術を受けたAGAクリニック、もしくは皮膚科)で抗菌薬を処方してもらいましょう。
7.ショックロス
移植をした周辺部分に関して、元々あった髪の抜け毛の量が一時的に増えることがあります。この症状をショックロスと呼びます。
ショックロスでは、抜け毛の量が増えるために、びっくりする方も多いのですが、数ヶ月から1年もすればまた新しい髪が元通りに生えてきます。
以上が自毛植毛手術をした後で、起こる可能性のある副作用です。
なお、副作用が起こるかどうか、あるいは症状の強さについては、個人差はあります。必ずしも、全員に起こる訳ではありませんので、副作用が出ないからと言って心配をする必要はありません。
それから、副作用が心配だという方は、手術を受ける前のカウンセリング時に、必ずお医者さんにそのことを相談するようにしてください。そして、説明に納得した上で手術を受けるようにしましょう。不安な気持ちで手術を受ける事は、精神的にストレスになりますし、後からトラブルが起こる原因にもなりますからね。
■本記事のまとめ
自毛植毛手術においても、他の薄毛治療方法と同様に、副作用の危険性はあります。もし、副作用に関して不安な点があるなら、手術を受ける前に医師に相談をするようにしましょう。