薄毛改善のために投薬治療を行う場合、ほとんどの病院で採用されている薬が『プロペシア』です。プロペシアはアメリカのMSD(開発当時の社名はメルク)が発売している薬であり、日本やアメリカだけでなく、ヨーロッパやオーストラリアで服用がされている非常に人気の高い薬になります。
なお余談ですが、『アメリカやヨーロッパの男性は、ハゲになることなんて全く気にしていないよ』なんてことを言う方がいらっしゃいます。しかし、その考えは正しくはありません。
正確には、薄毛を気にしない男性もいるです。一方で、外見を気にされる方も非常に多く、その証拠にアメリカでは薄毛治療の分野の研究・開発が進んでいます。今ある代表的な薄毛治療薬のプロペシア、ミノキシジルはどちらもアメリカの会社の開発したものです。
つまり、薄毛を気にしているのは何も日本を始めとする、アジアの方がだけないんですね。今やAGAは世界の男性の悩みとなっています。
では、話を戻してプロペシアについてですが、たしかに薄毛治療に関して効果が認められている薬です。しかし、値段が高額であることから、使用をためらう方は少なくありません。プロペシアの値段は各クリニックによっても違うのですが、病院によっては1ヶ月あたり3万円くらいになるケースもあるくらいですので。
いくら効果があると言っても、それだけの値段を毎月支払うのは難しいという方も多いはずです。そして、そのように値段がネックになっている方の中には、『国内製よりもわずかに安く購入できる海外製を買って、ピルカッターで分割して使おう』と考える方もいます。
なお、ピルカッターとは下記画像のように中に刃がついて、錠剤を分割できる器具のことです。
(1)フタを閉じた状態のピルカッターです。
(2)フタを開くとこのようになります。
(3)以下のように錠剤をセットします。
(4)こちら錠剤をカットするための刃です。
(5)フタを閉めると、刃が錠剤を分割する仕組みです。
個人輸入で購入できるプロペシアに配合されているフィナステリドの量は1.0mgです。国内の臨床試験では、0.2mgの使用でも、効果は確認されていますので、たしかにピルカッターでも分割しても薄毛改善に効果を期待できると言えるしょう。
ただし、当サイトとしては個人輸入でプロペシアを購入することはお勧めしません。その理由は、次の記事でも紹介したように、安全性の面の不安と偽物であるリスクが高いからです。
個人輸入した海外製プロペシアと国内製とは効果や成分が違う?
それに、もしあなたの奥さんや彼女が妊娠している場合に、その分割した錠剤に触れると胎児へ障害を与える可能性も報告されています(詳細は下記の記事参照)。
プロペシアを子作り中に飲むと赤ちゃんに影響・副作用はある?
なお、妊婦さんへの影響はプロペシアを飲まずに錠剤に触れるだけでも、皮膚から成分を摂取して起こる可能性があるので、特に注意をしましょう。
たしかに、個人輸入を活用した場合には、国内製よりも数千円は安く海外製のプロペシアを買うことはできますが、以上のようなリスクがあるとことをきちんと理解しておいてください。
それに、もし何かが起こったとしても、個人輸入で薬を購入している場合には、あなたの自己責任になってしまいますからね。わずか数千円の節約のために、そのようにデメリットの大きい海外製品を使うことは、あまりにもリスクが大きいです。
次の記事でも紹介したように、国内のクリニックでも湘南美容外科クリニックのように診察費込みで7,000円台でプロペシアを処方してくれる良心的な病院もありますからね。
プロペシアの値段はどのくらいする?【各AGA病院で比較】
■本記事のまとめ
ピルカッターでプロペシアを分割して使用しても、おそらく効果は期待できます。しかし、妊婦さんへの副作用のリスクを考えると分割して使用するのは危険です。また、個人輸入での購入や安全面・偽物の不安があるのでおすすめはしません。