適度な量の皮脂は頭皮の保湿や保護のためにはたしかに重要です。例えば、外出時には頭皮に皮脂がなければ、紫外線によるダメージを直接受けることになりますが、皮脂があれば紫外線のダメージを軽減することができますからね。
朝シャンのように、外へ出かける前シャンプーをすることが薄毛につながる理由の1つは、頭皮を紫外線から守るための皮脂を全て落としてしまうためです。この点について、詳しくは次の記事で紹介しています。
朝シャンが薄毛の原因になる3つの理由@髪は夜に洗おう!
しかし、だからと言って皮脂を落とさないこともよくありません。というのは皮脂が多すぎると、頭皮の湿疹・炎症につながり、それを放置すると脂漏性脱毛症という症状を招き、大量の抜け毛につながるからです。
また、それ以外にも過剰な皮脂は、ヘアケアにとって良くない側面があります。それは、育毛剤や発毛剤の浸透を妨げる原因になることです。
いくら良い成分の育毛剤を活用しても頭皮に浸透しなければ意味がない
昔は育毛剤という名称で販売されている商品の中にも、本当に効果を期待できるのかが怪しい詐欺まがいの製品が多く販売されていました。
しかし、アップジョン社(現在のファイザー製薬)が発毛剤ミノキシジルを開発して以降、そのような詐欺まがい商品は市場から徐々に駆逐されています。
その証拠に、国内の市場でもミノキシジルが配合されているリアップX5やリアップジェット※の製品が大ヒットしており、詐欺まがいの商品は徐々に売れなくなってきていますからね。
※ 日本国内のドラッグストア・薬局での対面販売で購入できるミノキシジル含有の発毛剤は、現在のところ大正製薬のリアップシリーズだけです。リアップがCMで『日本で唯一の発毛剤』と述べているのはそのためです。
ですが、いくら効果がある製品を使用したそしても、その成分が頭皮に浸透をしなければ意味がありません。そのため、浸透の邪魔をする皮脂が過剰にあっては、発毛剤の効果が薄れることが考えられます。
ですので、毎日頭皮を洗って清潔な状態に保っておくことが、発毛剤の浸透面からも重要なことです。
もちろん、リアップ以外にも海外のミノキシジル発毛剤のロゲインやカークランド、あるいはポラリス社のNRシリーズを使用している場合も同じことです。
また、これはミノキジルが含んでいる発毛剤に限った話ではありません。医薬部外品の育毛剤(チャップアップやブブカなど)を使用している方も、浸透を阻害する皮脂は邪魔な存在です。
以上、お伝えしたように皮脂は多すぎても、少なすぎてもいけませんので、薄毛対策のためには適度な皮脂を保つことを心がけましょう。
なお、適度な皮脂を保つためのシャンプーの頻度ですが、当サイトでは次の記事で紹介したように1日1回のシャンプーを推奨してます。
頭皮の皮脂の適量にするためのシャンプー回数は?
それから、1日1回のシャンプーは洗いすぎじゃないの?心配する方もいますが、シャンプーをしてから4時間も経過すれば、皮脂量は適量に戻ります。ですから、1日1回の頻度であれば洗い過ぎということもありませんよ。
■本記事のまとめ
過剰な皮脂は育毛剤や発毛剤の成分の浸透を妨げる原因になる可能性があります。いくら良い育毛剤を使っても、浸透が浸透しなければ意味がありませんので、頭皮を清潔に保つことは発毛の側面から考えても重要です。