皮脂が抜け毛・薄毛の原因になるって本当なの?

皮脂で抜け毛

男性用の薬用シャンプーや育毛トニックのテレビコマーシャルを見ていると、商品を使用することで毛穴にこびりついた皮脂がゴッソリと取りのぞかれるような映像が流れ、それにより発毛が促進するような印象を受けてしまいます。

しかし、本当に頭皮や皮脂を取り除くことで、発毛は促進するものなのでしょうか?

まず、この点についてですが頭皮の皮脂と発毛には、直積的な関連性はありません。発毛に関連するのは、頭皮下部の毛細血管の血流です。

この血流の流れよく、アデノシンを分泌につながります。そして、アデノシンが分泌されれば、VEGFやKGFなどの細胞増殖因子の生成が促されて、毛母細胞の細胞分裂につながり、その結果として発毛という現象が起こるわけです。

そのため、リアップやロゲインのような発毛剤には、血行をよくするために有効とされているミノキシジルという成分が配合されています。

以上にお伝えしたように、皮脂が発毛に一切関連しないことが分かります。では、頭皮に大量に皮脂があったとしても、毛髪のためには別に放置しても良いのでしょうか?

いいえ、そんなことは決してありません。たしかに、発毛には直接的な関係はありませんが、抜け毛予防という側面から考えると、皮脂を適度に取ることは重要になります。

そこで、以下ではどうして抜け毛予防のために、余分な皮脂を取りのぞくことが重要なのかについて解説します。

皮脂が多すぎると脂漏性脱毛症の原因になる

薄毛治療の医師

皮脂というのは、頭皮から排出される脂分のことです。この大量の脂分を放置すると、頭皮全体に脂漏性湿疹と呼ばれる湿疹・炎症を起こしてしまいます。

そして、脂漏性湿疹の状態が悪化すると、毛髪は徐々に抜けていくんですね。頭皮は毛髪が育つための土壌なので、その環境が悪化すれば抜け毛が起こるのも当然です。

そして、脂漏性脱毛が起こってしまってはいくら発毛をしても、その毛が育つ抜けてしまうため、どんどん薄毛は進行します。また、頭皮に炎症が起こっては、発毛剤をつけることもできませんので、AGA治療の側面から考えても良くありません。

たしかに、適量の皮脂は頭皮の保護や保湿のために重要ですが、いきすぎると抜け毛・薄毛の原因になりますので、皮脂は適度に取ってあげ、くれぐれも頭皮の状態は清潔に保つようにしてください。

なお、頭皮を清潔に保つことに重要なのは、毎日頭皮を洗い余分な脂分と落としてあげることです。

シャンプー

それから、刺激の強いシャンプーは頭皮を傷つけるという理由で、頭皮をお湯で洗う『湯シャン』が一部で流行していますが、夏場のよく汗をかく時期の湯シャンは、当サイトとしてはおすすめすることはできません。

汗をかく夏場は頭皮を清潔に保つことが難しくなるので、1日1回(夜寝る前に)は刺激の少ないアミノ酸系のシャンプーで頭皮を洗った方が良いでしょう。

この点については、AGA治療で有名な湘南メディカルクリニック大阪院の院長の斎藤医師にも聞いてみましたが、斎藤先生も頭皮のためには、アミノ酸系&ノンシリコンシャンプーで毎日頭を洗うべきというご意見でした。

ちなみに、頭皮に優しいシャンプーにはどんな製品があるのか知りたいという方は、次のページで紹介されている雑誌モノクロのシャンプーランキングが参考になるかと思います。

■参考:【最新】モノクロシャンプーランキングでのウーマの順位は?

こちらの記事を読んでみると、通販での口コミ評価が高いブラックプレミアムシャンプーや、ウーマシャンプなどの製品はやはり上位に位置していました。

その反面、サクセスやクリアフォーメンなどのCMをバンバンしている商品の順位はかなり低かったです。知名度では必ずしも商品の良し悪しが決らないことが良く分かります。

それから自分が皮脂が多いかどうか、実際に薄毛治療の専門医に診察してもらいたいという方は、AGAクリニックで相談をしてみるのが良いでしょう。当サイトで評価したAGAクリニックのランキングについては、次の記事で掲載しています。
【2015年版】薄毛治療におすすめのAGA病院ランキング

■本記事のまとめ

頭皮に皮脂があるからと言って、発毛を阻害するようなことはありません。しかし、大量の皮脂は脂漏性脱毛症の原因になるため抜け毛の原因にはなります。
ですので、刺激の少ないアミノ酸系シャンプーで頭皮を洗って、余分な皮脂は落とすようにしてください。