現在は内科でも薄毛治療薬のプロペシア(有効成分フィナステリド)を処方をする病院が徐々に増えてきており、薄毛治療に対しての世間の理解も徐々に高まってきているように感じます。
しかし、プロペシアはあくまでも男性型脱毛症の進行を止めるための薬ですので、発毛をするための薬ではありません。また、人によっては効果が無い方もいるので、必ずしも飲んだ人の全員が満足の行く結果を得られるわけではありません。
そして、お薬だけの治療では効果を得られなかった人達から、今多くの指示を集めているのが「自毛植毛」での治療方法です。
自毛植毛とは、その名前の通り自分の毛髪を薄くなった部分に移植する方法。男性型脱毛症(AGA)の場合、抜け毛の原因であるDHT(男性ホルモン・ジヒドロテストステロン)の影響を受けるのは、前頭部と頭頂部だけですので、ボリュームのある後頭部や側頭部の髪を薄くなった部分に移植するという手術です。
まだ国内では認知度が低い治療方法ですが、欧米では堅実な治療方法として注目を集めており、イングランド代表のサッカー選手・ルーニーも自毛植毛手術を受けて薄毛を改善しています。
【関連記事】サッカー選手ルーニーが行った植毛法とは【切らないFUE法】
また、ここで具体的なお名前を出すことはできませんが、日本の歌手、俳優、スポーツ選手の中にも自毛植毛手術を受けて、見た目の薄毛を改善されている方はいらっしゃいます。
ただ、自毛植毛手術のことを話すと、「植えた髪が抜けたらどうなるの?、また生えてくるの?」と心配される方が非常に多いです。決して安くはないお金を支払って手術をするのでしょうから、その心配は当然のことです。
では、実際のところはどうなのでしょうか?以下ではその点について詳しく解説していきます。
抜けた髪が生えて来ないのは人工毛での植毛手術
結論からお伝えすると、自分の後頭部の毛髪を移植する自毛植毛手術の場合、植えた髪が一度生着すれば抜けてもまた生えてきます。
手術後に植毛した髪がどのような変遷をたどるかですが、まず植えた髪は約1ヶ月もすれば抜け落ちます。そして、術後2~3ヶ月で産毛が生えてきて、目に見える太さになるのが4~5ヶ月後です。あとは採取元の後頭部の髪と同じように、生えて抜けてを繰り返します。
ちなみに移植した髪は元々あった場所の性質を受け継ぐため、移植後も後頭部の髪と同じDHTの影響を受けにくく抜けづらい髪となります(この特性のことをドナードミナント効果と呼ぶ)。
ただし、抜けた髪がまた生えてくるのは「自毛植毛手術」の場合のみです。ナイロンやポリエステルなどの合成繊維製の毛髪を移植する人工毛手術の場合、髪が抜けても生えてきませんので注意してください。
自毛植毛手術の方法や技術レベルはクリニックで大きく違うので病院選びが重要
自毛植毛手術で植えた髪は、他の毛と同じように生えて抜けてを繰り返すとお伝えしましたが、それは植えた髪が頭皮に生着した場合のお話です。
もし、施術をする医師の技術が未熟だったり、クリニックの手術環境が整っていなかったりした場合には生着率が低下し、せっかくのドナー(移植するあなた自身の髪)を無駄にする(死なせてしまう)可能性があります。
そして、一度採取したドナーはもう2度と同じ箇所からは生えてきませんので、自分自身の髪を少しでも無駄にせずに自毛植毛手術を受けるならばクリニック選びが非常に大切になってくるんですね。
例えば、湘南美容外科クリニックであれば、採取したドナーを弱らせないために、ハイポサーマソルとう保存液をドナーを活用して、生着率をアップさせるための工夫をしています。
【関連記事】ARTAS自毛植毛手術を受ける前に気になるQ&A10項目
また、親和クリニックでは採取した弱らせずに植毛するために、マイクロブレードパンチという極小のメスを活用して、採取・植え付けの動作のタイムロスがほぼ無い状態で行っています。
【関連記事】親和クリニックの口コミ【MIRAI法の自毛植毛が人気】
クリニックをきちんと探せば、そのように生着率のことまで考慮した手術を行っているところもありますので、病院選びにはくれぐれも慎重に行いましょう。
なお、自毛植毛手術での病院選びのポイントやおすすめのクリニックについては、次の記事で詳しく解説していますので、よろしければそちらの内容も参考にしてください。
■まとめ
自毛植毛で植えた髪は手術後に生着すれば、他の毛髪と同じように抜けてを生えて繰り返します。
ただし、植毛の生着率はクリニックによって異なるので、ドナーを無駄にしたくない方は、生着率を高める工夫を行っているクリニックを選ぶようにしてください。