リアップやロゲイン(ロゲインは海外製のミノキシジル製剤)、あるいはAGAクリニックで処方されたミノキシジル外用薬を使用してしばらくすると、「急に抜け毛が増えたけど、このまま使用を続けても大丈夫かな?」と不安になることがあります。
このように外用ミノキシジルの使用後に抜け毛が増える現象を初期脱毛と呼び、個人差はありますが、使い始めてから1週間から1ヶ月後ほどで脱毛症状が出る方が多いです。人によって指で髪をかき上げるたびに、大量の髪が抜けるので驚かれる方も多いと思います。
また、大量に抜け毛を実際に目の当たりにすると、どうすれば良いかがわからず動揺してしまう方も中にはいらっしゃいます。特にAGAクリニックで通院しておらず、薬局でリアップX5プラスを使用している方の場合、誰にも相談できずに不安に感じるはずです。
では、初期脱毛が起こった場合には対応するのが良いのでしょうか?
基本的にはそのまま使い続けてもOK
初期脱毛はたしかにミノキシジル製剤を使用した結果として起こる副作用の1つではありますが、薄毛治療の観点から見ると決して悪い兆候ではありません。そのため、基本的にはそのまま外用薬の使用を継続しても問題ありません。
私たちの髪は成長期、退行期、休止期という3つの段階を繰り返して、生えて・抜けてを繰り返していくのですが、それらの3つのフェーズの内で、髪が太く長く育つのは成長期のみです。
退行期・休止期の髪は、すでに寿命を終えて抜けるための準備をしている毛となります。そして、初期脱毛で抜ける毛というのは、いずれもが退行期・休止期の髪のため、特に心配する必要ありません。
将来抜けるはずだった毛が、ミノキシジルの作用で成長が早まった髪に押し出されて、予定よりも早く抜け落ちているだけです。そのため、見方を変えれば初期脱毛はミノキシジルが効いている証拠だと言えるんですね。
これが初期脱毛は特に心配する必要が無いとお伝えした理由になります。
頭皮に異変を感じたらすぐに皮膚科やAGAクリニックへ
ただし、抜け毛が増えたことが別の要因が関係している可能性もゼロではありません。例えば、ミノキシジルが肌に合わずに、頭皮が炎症・湿疹・爛れ(ただれ)を起こしている場合などです。
それらの頭皮環境の悪化は、放置して症状が悪化すると脱毛症の原因になるため、少しでも頭皮に異変を感じているのなら、薬剤の使用を中断して、すぐに皮膚科やAGAクリニックへ相談するようにしてください。
特に脂漏性皮膚炎を起こしてしまうと、毛母細胞に障害が起こり、毛周期(ヘアサイクル)が短縮化されて、薄毛の進行が早まる危険があるので、とにかく早めに治療に取り組むようにしましょう。
なお、次のページでおすすめのAGAクリニックを紹介していますので、どのクリニックに相談するべきかわからないという方は、そちらの内容が参考になります。
ミノキシジル以外の薬でも初期脱毛は起こる
それから、初期脱毛が起こる可能性のある薬は外用ミノキシジルだけではありません。内服タイプのミノキシジル(通称ミノキシジルタブレット、ミノタブ)などでも起こりえます。
AGAの原因となる男性ホルモン・ジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑えるための薬であるプロペシア(フィナステリド)やザガーロカプセル(デュタステリド)でも、それが起こる可能性もありますので、それらの薬を服用をしている方は、初期脱毛のことは念頭に置いておきましょう。
なお、それらの内服薬を入手するためには医師の処方箋が必要なため、薬を使用している方は内科やAGAクリニックへ通院しているはずです。ですので、異変を感じたらすぐにクリニックへ相談するようにしてください。
自分ひとりで悩んでいると多大なストレスがかかり、髪にとっても良くはありませんので、不安があるなら専門の医師に相談する方が良いですよ。
■本記事まとめ
リアップやロゲインの使用中に起こる初期脱毛はミノキシジルが効いている証拠なので、基本的にそのまま薬を使い続けて大丈夫です。
ただし、頭皮にかゆみ・痛みなどの異変を感じたら、ミノキシジルが肌に合っていない可能性があるのですみやかに使用を中断して、医師に相談するようにしてください。