ミノキシジルは生え際(前頭部・M字)の薄毛に効果がないの?

生え際へのミノキシジルの効果

AGA治療の第一選択治療薬として、日本皮膚科学会やFDA(アメリカ食品医薬品局)に認められている育毛剤がミノキシジルです。こちらは日本国内でも人気となっている発毛剤・リアップX5にも含まれている成分であり、知名度・実力ともに抜群の成分と言えます。

ただし、ミノキシジルを使用中の人やこれから使おうと考えている人の中には、次のようなウワサを聞いたことがある方も多いはずです。

【ミノキシジル関連でよく聞くウワサ】
生え際・前頭部の薄毛には、ミノキシジルが配合された育毛剤を使っても効果が無い

さて、この内容は本当のことなのでしょうか?

結論からお伝えすると、ミノキシジルが生え際の薄毛に効果が無いという臨床試験のデータはありません。また、この点について、某AGAクリニックで院長している医師にも確認してみましたが、『生え際の薄毛にも効果を期待できる』とはっきりとおっしゃっていました。

そもそも、AGAであれば生え際であろうが、頭頂部であろうが原因は同じとなります。生え際の薄毛だけに特化した原因が存在ししない以上、M字部分の薄毛に効果が無いというのはおかしな話ですからね。

そのため、AGA(女性の場合はFAGA)であれば、生え際・頭頂部に関係なくミノキシジルを活用することは正しい治療方法と言えます。

ただし、そのようなウワサがある以上、生え際(前頭部)の薄毛に悩んでいるけれど、ミノキシジルではイマイチ効果を改善できないと感じている方がいるのも事実です。

そこで、当サイトとしてその理由について考察をしてみたころ、もしかしたらこれが原因ではないかという3つの原因にたどり着きました。以下でその原因と対策方法について紹介しますので、生え際の薄毛で悩んでいる方はご覧になってみてください。

生え際にミノキシジルが効かないと感じる3つの原因

1.還元型酵素・Ⅱ型5αリアクターゼが多く存在

還元型酵素を研究する

AGAの原因となる大きな要因の1つが、男性ホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)と呼ばれる物質です。そして、この成分を作りだすのが、私たちの体内に存在している『Ⅱ型5αリアクターゼ』という還元型酵素です。

実はこのⅡ型5αリアクターゼが、生え際に非常にたくさん存在しています。そのため、抜け毛の原因となるDHTを生成をしやすく、発毛をしても抜け毛が起こりやすい環境となっているんですね。

そのため、たとえミノキシジルで発毛をしても、それが育つ前に抜け毛となっている可能性が考えられます。

なお、ミノキシジルには抜け毛を解消する働きはありません。ですので、抜け毛を抑えたいのでしたら、Ⅱ型5αリアクターゼの活動を抑えるフィナステリド(プロペシアの有効成分)を利用することをおすすめします。

2.毛細血管が少ないため毛が生えにくい

毛細血管の画像

次の原因として考えられるのが、前頭部の毛細血管の本数が頭頂部と比較して、少ない方が多いという点です。

ミノキシジルは血行を促進して発毛を促す成分となりますので、そもそも血管がなければ血流をアップさせることができません。そのため、いくら活用しても発毛をしにくい状態になっている可能性があります。

ちなみに、毛細血管はウォーキングやジョギングのような有酸素運動を継続すれば、徐々に増える(元の状態に戻る)と言われていますので、育毛剤を活用するとそのような軽い有酸素運動に取り組むのがおすすめです。

3.薄毛になる前から生え際に髪が生えてない

生え際の薄毛

最後に意外と多いケースですが、薄毛になる前から生え際の部分には髪が生えていないケースです。

男性の場合、中学・高校生の若い頃から生え際部分にM字状になっている方が多くいます。そのような場合、いくらミノキシジルを活用しても髪が生えることはありません。元々髪が生えていない部分ですからね。

ただし、どうしても生え際が薄毛が気になるという方は、自毛植毛手術でならその部分をカバーすることができます。

それに、自毛植毛でしたらM字部分だけでなく、生え際全体を下げることも可能です。また、自毛植毛の詳細については、当サイトでも紹介していますので、そちらもご参考になれば幸いです。

以上がミノキシジルが生え際に効かないと感じる3つの原因です。

もし、生え際の薄毛改善への効果を実感できていなくて、上記内容に心当たりがある方は、ぜひ対策のご参考にしてください。

■本記事のまとめ

ミノキシジルが生え際の薄毛に効果が無いというデータはありません。ただし、前頭部に効果を感じくいと感じる人がいるのは、本文中で紹介した3つの原因が考えられます。