メディカルSMPとはどんな薄毛治療の方法?海外で話題のAGA対策

メディカルSMP

欧米で話題になっている新しい薄毛改善方法に「メディカルSMP」というものがあります。イギリスではすでに10年以上の歴史がある治療方法ですが、日本国内でご存知の方はほとんどいないはずです。

しかし、2016年に日本国内でメディカルSMPを受けられるクリニックも開院されて(クリニックの情報について後述します)、朝日新聞デジタルや産経Biz、サンスポ.comなどのネットニュースにも取り上げられる機会が増えてきたので、国内の薄毛治療業界でも徐々に注目されつつあります。

そこで、こちらの記事ではメディカルSMPの特徴や、施術を受ける前に注意しなくてはいけないこと、治療の必要な料金、受けることをおすすめできる人などについて解説します。

そもそもメディカルSMPとは?

虫眼鏡

メディカルSMPのSMとはScalp Micro Pigmentationの頭文字を取った略語です※。

※ それぞれの単語の意味はScalp=頭皮、Micro=小さい、Pigmentation=着色

この治療法は、専用に開発された針とインクを使って頭皮に着色をし、まるでそこに毛根があるように見せる技術になります。

そんな方法で見た目の薄毛をごかますことはできるの?半信半疑の方もいるかもしれませんが、メディカルSMPは女性が眉毛を綺麗に見せるために行う「アートメイク」の一種のため、パット見では薄毛であることは分かりにくいです。

ただ、メディカルSMPで頭皮に描くのは点状の毛根になるので、どのようなヘアスタイルにも対応できるというわけではありませんので、ベリーショート(坊主、スキンヘッド)の髪型でないと、自然な見た目に仕上げるのは難しいです。

メディカルSMPとタトゥーとの違い

刺青

メディカルSMPの話を聞いたときに、誰も疑問に思うのが「それってタトゥー(刺青)なんじゃないの?」ということだと思います。

ですが、タトゥーとはそもそもの目的が違います。タトゥーは体を装飾することが目的としていますが、メディカルSMPはは薄毛改善を目的とした医療行為です。

それに、使用しているインクも異なります。一般的なタトゥーでよく使われるのは赤や青の混ざったインクを使用するため変色するリスクがありますが、メディカルSMPで使用するのは金属製の成分を含まない水性染料であるため、変色のリスクはほとんど無いといわれています。

メディカルSMPを受ける前に注意しなくてはいけないこと

医師

1.定期的にメンテナンスが必要

メディカルSMPで使用するインクは変色のリスクはありませんが、経年劣化は起こります。そのため、手術を1回受ければ終わりではなく、状態を持続させるためには、定期的なメンテナンスを受けなくてはいけません。

なお、メンテナンス期間には個人差があるため、半年くらいで必要な人もいれば、2年経っても何も必要の無い方もいます。

どのくらい期間でメンテンナスが必要かについては、医師に頭皮の状態を確認してもらって確認するようにしましょう。

2.職場によっては禁止される可能性もある

メディカルSMPはアートメイクの一種となります。アートメイクのことをタトゥー(刺青)と同じものと考える人もいるため、タトゥー禁止の職場の場合、メディカルSMPを受けること自体も違反になってしまう可能性もゼロではありません。

ただし、薄毛を改善するための医療行為であることや、タトゥーのように体の装飾を目的としていないことを伝えれば、理解を示してくれる職場がほとんどだと思います。

実際、某都内区役所ではメディカルSMP施術について、「ファッション目当てのタトゥーとしてではなく、薄毛治療の一つとして、メディカルSMPを選択した職員を、公平に扱う」と回答しています。

3.治療には麻酔を使用する

メディカルSMPの施術をする際には、痛みを緩和するために麻酔クリームを使用します。そのため、体質的に麻酔薬でアレルギー反応が出る方は治療を受けることが難しいです。

4.染料の除去を考えている方は事前に可否を確認をする

将来的に染料の除去を考えている方は注意が必要です。というのはクリニックによっては着色(色の注入)は行っていても、染料の除去を行っていないところがあるからです。

染料を除去する可能性がゼロであれば問題はありませんが、少しでも可能性があるなら、事前にそちらのクリニックで染料の除去ができるかどうかを確認するようにしてください。

メディカルSMPはこんな人におすすめ

ナース

1.他のAGA治療方法では薄毛が改善しなかった人

メディカルSMPは頭皮に染料を注入する対策方法なので、即効性はありますし、見た目の薄毛は改善されるでしょう。

ただし、自分の髪が発毛するわけではありません。もし、お薬やメソセラピーでご自身の髪が生えてくるのであれば、それに越したことはありません※。ですので、メディカルSMPは薬で効果が出なかった場合の、対策として検討するのが良いと考えます。

※ ご自身の髪を発毛・育毛したい方におすすめのAGAクリニックは次のページで解説していますので、そちらをご参照ください。
【参考】薄毛治療におすすめのAGAクリニックランキング

2.自毛植毛の傷跡を隠したい人

FUT法のような頭皮をメスで切るタイプの自毛植毛手術をした場合、大きさの大小はあれど頭皮に縫い傷が残ります。その部分を目立たなくするためにも、メディカルSMPは活用することが可能です。

また、自毛植毛以外にも事故・病気が原因で脱毛状態になっているケースでも、メディカルSMPを活用すればその部分を目立たなくさせることができます。

3.短期間で見た目を改善したい人

AGAクリニックでの薄毛治療はどうしても時間がかかってしまうものです。

例えば、ミノキシジルやフィナステリドを活用したスタンダードの治療の方の場合、最低でも半年以上は継続しなくては大幅な改善は期待するのが難しいです(もちろん個人差はあります)。

一方、メディカルSMPの場合は直接頭皮にインクを注入するため、施術したその日から見た目は改善されます。そのため、短期間で見た目を変えたい人にとってはメリットは大きな方法です。

なお全国に50院を展開する『AGAスキンクリニック』でもアートメイクを活用した薄毛治療法・ヘアタトゥーを受けることができます。詳しくは次の記事で紹介していますので、そちらをご参照ください。
【参考】AGAスキンクリニックのヘアタトゥーとはどんな薄毛治療?費用・痛み・副作用の話