プロペシアを服用していることを健康診断で申告しなければいけない理由

プロペシアの服用

男性型脱毛症の治療薬として、世界シェア1位を獲得している薬が何かをあなたはご存じですか?

その薬とはMSD社が製造販売をしている『プロペシア』という飲み薬です。薄毛治療の先進国であるアメリカやヨーロッパでの人気はもちろんのこと、日本国内でも患者さんの支持率が高いお薬になります。

ちなみに日本国内において、20歳~50歳のAGAの男性を対象にした実験では、プロペシアを3年間飲み続けた場合、97%以上の人が薄毛の進行が見られなかったというデータがあります。そのくらい高い効果を期待できるお薬なんですね。

ただ、プロぺシアを服用する上で、1つ注意をしなくてはいけないことがあります。それは健康診断の際には、プロペシアを服用していると、医師に申告することです。

プロペシアを服用するとPSA値が約50%低下する

検査

プロペシアを服用した場合、体内のPSA値が約50%も低下します。

PSA値とは前立腺から精液中に分泌される精液の一種のことです。この値は前立腺がんをチェックする際には、たいへん精度の高い指標となるため、健康診断では多用されるデータになります。

ただ、前述したようにプロペシアを飲んでいると、PSA値は約半分に下がります。そのため、服用していることを知らずに検査をすると、前立腺がんの発症を見逃す可能性が高まってしまうわけです。

事前にプロペシアを服用していることを申告しておけば、PSA値を2倍にした値を目安に評価してくれます。検査自体が受けられなくなる訳ではありませんので、その点はご安心ください。

なお、プロペシア錠の服用ガイドでも「前立腺がんの検査を受ける予定の方は、医師に服用を知らせましょう」と注記されています(下記画像)。

プロペシアの注意事項

プロぺシアのジェネリック医薬品を飲んでいる人も要注意

内服薬

それから服用を申告するべき薬剤はプロペシアだけではありません。そのジェネリック医薬品についても同じです。具体的には以下の薬剤ですね。

■プロペシアのジェネリック医薬品

  • ファイザー(ファイザー製薬)
  • サワイ(沢井製薬)
  • クラシエ(クラシエ薬品)
  • トーワ(東和薬品)
※()内は製造販売をしている会社名

プロペシアの各ジェネリック医薬品の特徴や、プロペシアとの違いについては次の記事で解説していますので、ジェネリックの詳細を知りたい方はそちらをご覧になってください。

【参考】プロペシアのジェネリックはどれがおすすめ?サワイ・ファイザー・クラシエの3商品を比較

薄毛治療薬を飲んでいることをどうしても言わなくちゃダメ?

スーツを着て考える男性

AGA治療薬を飲んでいることは、恥ずかしくてどうしても言いたくないという方もいらっしゃるかと思います。

しかし、医師や看護師からすれば患者さんがプロペシアやファイザーを飲んでいようが、特になんとも感じません。バカにされるようなことは何もありませんので、気にせずに申告するようにしましょう。

それに、健康診断を受ける人の中にはプロペシアだけでなく、ED治療薬のバイアグラやシアリスのような勃起不全を治療するお薬を飲んでいる方だっていますからね。

男性の大半は30代を越えると、髪のことや男性器のことで少なからず悩んでいるのですから、何も恥ずかしがらずにプロペシアを飲んでいることを医師に伝えてください。

■本記事のまとめ

プロペシアを服用すると、前立腺がんの検査で使用するPSA値が約50%減少します。
そのため、正しい検査結果を知るためにも、医師にはプロペシアの服用を必ず申告するようにしてください。