今から20年以上も昔は薄毛は治療が非常に難しい症状だと考えられており、ハゲ(AGA)の特効薬を開発した人はノーベル賞が与えられても良いくらいだなんてことが冗談まじりに言われていました。
しかし、薄毛治療薬の研究・開発が進んだおかげで、今では内服薬プロペシア(有効成分フィナステリド)や外用薬リアップX5プラス(有効成分ミノキシジル)のような臨床試験でも効果を確認できる薬が開発されています。
また、プロペシアはAGAクリニックだけでなく、一部の内科や皮膚科で処方がされていますし、リアップX5プラスドラッグストアや薬局で手に入れることが可能です。
なお、本気で薄毛治療に取り組むのであれば、どちらかの薬だけを使うのではなく、両方のお薬を併用して使用するべきです。その理由について、以下で詳しく解説します。
プロペシアはブレーキ、リアップはアクセルの役割
プロペシアとリアップは併用した方が良いとお伝えしましたが、その理由はそれぞれのお薬が髪に与える作用が全く異なるからです。
プロペシアが髪に与える作用は抜け毛予防
まず、プロぺシアについてですが、この薬に含まれる有効成分フィナステリドは抜け毛を抑える働きをします。いわば、抜け毛にブレーキをかけるためのお薬です。
フィナステリドは毛乳頭細胞内にある、還元型酵素のⅡ型5αりダクターゼの働きを阻害します。5αリダクターゼは血中の男性ホルモン・テストステロンを、抜け毛の原因となるジヒドロテストステロン(DHT)を変化させる物質のため、その働きは抑えれば、AGAの原因は抑えられるわけです。
リアップX5プラスが髪に与える作用は発毛促進
続いて、リアップの働きについてですが、この外用薬の有効成分ミノキシジルは発毛促進する働きをします。言うならば、髪が生えてくることにアクセルをかけるためのお薬です。
ミノキシジルに血管を拡張する働きがあるため、これを頭皮に塗ることで頭皮下部の毛細血管の血行が良くなり、毛乳頭細胞への血液の循環が向上するんですね。
その結果、アデノシンという物質が毛乳頭細胞から豊富に分泌され、そのアデノシンがVEGFやKGFなどの細胞増殖因子の産生を促すので、毛母細胞の分裂が盛んになり、発毛しやすい状態となります。
まとめると、プロペシアは抜け毛を予防するブレーキの役割をし、リアップは発毛を促進するアクセルの役割をするので、それらの2つの薬を併用することで、薄毛(AGA)治療に対してより高い効果を期待できるわけです。
なお、今回はプロペシアを例にして説明をしましたが、そのジェネリックであるファイザー、サワイ、クラシエであっても同じです。できれば、リアップのようなミノキシジル外用薬と併用するようにしてください。
【参考】プロペシアのジェネリックはどれがおすすめ?サワイ・ファイザー・クラシエの3商品を比較
ザガーロを服用する場合にはプロペシアを服用する必要無い
また、プロペシア以外にザガーロカプセルのようなのような内服薬もありますが、そちらを使用する場合もプロペシアやリアップと一緒に使用した方が良いのでしょうか?
この点についてですが、ザガーロカプセルはプロペシアと同じ還元型酵素を阻害するためのお薬であり※、その役割は抜け毛にブレーキをかけることです。
プロペシアは毛乳頭細胞内にあるⅡ型の還元型酵素にしか作用しませんが、ザガーロはⅠ型とⅡ型のどちらの還元型酵素にも作用します。
そのため、効果についてはプロペシアよりもザガーロの方が期待できると考える専門家もいます。
外用ミノキシジルで効果を実感できないなら内服タイプもある
それから、人によってはリアップX5ではあまり発毛効果を実感できない方もいます。リアップは塗り薬であるので、どうしても有効成分の効果が体に作用しづらいんですね。
そのため、あまり効果を実感できないのでしたら、内服タイプのミノキシジル(通称ミノキシジルタブレット、ミノタブ)の活用を検討してみてはいかがでしょう?
内服タイプであれば血中の薬剤濃度も高まりやすいので、外用で使うよりも効果が感じやすいと言われています。そのため、AGAクリニックの多くが、ミノキシジルを内服薬として院内処方しています。
例えば、銀クリ(銀座総合美容クリニック)のような人気クリニックでも、ミノキシジルを内服薬として処方してもらうことが可能です。銀クリの口コミや治療費については、次の記事で解説していますので、よろしければご覧になってください。
【参考】銀クリAGAの口コミと評価【低料金で患者満足度が高い!】
※ 1ヶ月1万円台で薄毛治療が可能なため、治療費がたいへんリーズナブルなクリニックです。また、新橋から徒歩3分でアクセスできるため、通院にも便利です。
■本記事のまとめ
プロペシアとリアップX5の髪に与える作用はそれぞれ違います。プロペシアは抜け毛を止めるブレーキ、リアップX5は発毛を促進するアクセルの働きです。
そのため、それら2つを併用した方がAGA治療では高い効果を期待できます。