男性型脱毛症(AGA)を引き起こすDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑える薬として、注目を集めている「ザガーロ(デュタステリド)」。2015年には国からも男性型脱毛症の薬としての認可を受けましたので、発売を心待ちにしている方もたくさんいらっしゃるはずです。
2015年に認可が降りた当初、ザガーロは2015年11月に発売開始されるスケジュールが組まれていましたが、その製造を請負っているフランスの工場(キャタレント社ベンハイム工場)がフランス国立医薬品・医療用品安全管理機構(フランス当局)から指摘を受けたたため、工場として新たに生産活動がストップしてしまいました。
そのため、日本向けのザガーロも生産ができなくなってしまい、発売が延期になったしまったわけです。
なお、フランス当局が指摘した内容はベンハイム工場で製造していた、あるソフトジェルカプセルが別の製品に混入していたという主旨のものです。ザガーロとは関係の無い別の薬での指摘のため、ザガーロの品質や安全性うんぬんの話ではありません。
ですので、工場の稼働が再開されればザガーロの発売もスタートするはずです。ただ、本記事を執筆しているのは2016年5月であり、当初の発売予定から約6ヶ月が経過しています。では、いったいいつ頃になればザガーロの処方はスタートするのでしょうか?
発売スタートはおそらく2016年の5月・6月
実は先月(2016年4月)に某AGAクリニック関係者とお話する機会があり、そこでザガーロの処方スタート時期について質問をしてきました。
そして、その方がおっしゃっていたのは、「おそらく5月から6月頃には、クリニックでも処方をスタートするでしょう」とのことです。
ですので、近い内にザガーロの処方はスタートするはずです。ただ、いきなり全てのクリニックを処方をスタートすることは無いかと思います。まずは、投薬治療に力を入れているクリニックが処方をスタートして、他のAGAクリニックがそれに追従して、処方をスタートするはずでしょう※。
※ もちろんフランスの工場の稼働状況によっては、さらに遅れる可能性もあります。
薬自体には特に問題がありませんので、結局は生産する工場のせいで発売時期が延期されているというのが現実です。
結局プロペシアとザガーロはどちらが効果があるの?
ザガーロと比較されると薬として、同じ飲み薬のプロペシアがあります。どちらもが「5α還元型酵素阻害薬」であり、AGAの抜け毛を予防する薬です。
では、どちらが効果を期待できるかについてですが、プロペシアはⅡ型の還元型酵素のみをブロックするのに対して、ザガーロはⅠ型・Ⅱ型のどちらの酵素にも有効な薬剤です。そのため、ザガーロの方が効果を期待できるという専門家は多いです。
次の記事でも紹介しているように、半年間(24週間)の使用試験では、抜け毛の原因となるDHTを90%以上抑えることに成功しています。そのため、高い効果を期待できるお薬です。
【参考】AGA治療薬ザガーロの効果@臨床試験のデータから検証
ただし、人によってはⅠ型の還元型酵素が、抜け毛に影響を与えてない可能性もあります。ですので、プロペシアがザガーロのどちらが自分に合っているかがわからないという場合には、次の記事で紹介したヘアメディカルでAGA遺伝子リスク検査を受けるのがおすすめです。
【参考】ザガーロとプロペシアの違いは?どちらを使用するべきか悩んだときの解決方法
どちらの薬を使用するかを選ぶ前に検査を受けておけば、後からあっちの薬を選んでおかったと後悔することはありませんからね。
なお、AGAリスク遺伝子検査の費用は19,000円であり、検査を受けられるのは本記事執筆時点ではヘアメディカル系列の全国5つのクリニックだけです。他のクリニックでは検査を受けられません。
■まとめ
ザガーロの発売開始時期は、おそらく2016年の5月~6月頃。
ただし、フランスの製造工場の稼働状況によっては、さらに処方開始時期が遅れる可能性もあります。