ホンマでっかTVの『薄毛は金融トレードが強い説』はウソ!医学的な見地から反論します

ほんまでっかTV

フジテレビ系列で放送中の『ホンマでっか!?TV』

明石家さんまさん、ブラックマヨネーズさん、マツコ・デラックスさんなどが出演し、世間のニュースや情報の中からそれって本当なの?ということを各界の専門家が紹介する人気トークバラエティー番組です。

その『ホンマでっか!?TV』の2019年2月6日放送分で、薄毛・ハゲの人たちが気になる情報が紹介されました。それが次の内容です。

【薄毛の男性は金融トレードの成績が良い】

※金融トレードとや株式や為替などを売買して、利益を出す行為のこと。それをお仕事としている人たちを金融トレーダーと言う。

番組内でこの説を発表したのは、脳科学者で認知科学分野の専門家である中野信子先生。2015年には情熱大陸にも出演された、たいへん著名な先生です。

そんな先生が薄毛・ハゲの方が金融トレードに強いと言ったら、そうなのかと納得してしまう方も多いはずです。しかしこの説は毛髪診断士の私からすれば「それは違います!」と言わずにはいられませんでした。

そこで今回の記事では、『薄毛の男性ほど金融トレードが強い説』に医学的な見地から反論します。

腕組みする医師

記事中では男性ホルモンが多い人ほど、薄毛が多いという噂・イメージが本当なのかも解説していますので、気になる方はぜひご覧になってください。

本説の元になったのはテストステロンが多い人ほどトレードで大きな利益を上げたという検証

ハゲほど金融トレードが強い

ちなみに今回の中野先生が発表した説の元になったのは、イギリスの金融街『シティ』で行われた調査です。

シティで働く金融トレーダーの体内のテストステロン(男性ホルモン)の量を測定したところ、大きな利益を上げている人ほどテストステロン値が高いということがわかりました。ちなみにテストステロンとは血中にある男性ホルモンのことです。

この実験の結果から、【テストステロン値が高い→薄毛になりやすい→薄毛の人ほど金融トレードが強い】という説が導きだされたのでしょう。

しかしここで一つ疑問が生まれます。本当にテストステロン値、つまり男性ホルモンの量が多い人ほど薄毛になりやすいのでしょうか?

テストステロンが多いからと言って薄毛になるとは限らない

ハゲのおじいさん

先ほど問いについてですが、結論から言うと『テストステロン』が多いからと言って、禿げるとは限りません。

もしそれが真実だとしたら、男性ホルモンの量が多く性欲が強いAV男優(セクシー男優)の方は全員ハゲていないとおかしいですよね?

しかしトップAV男優と言われているしみけんさん(下記画像)、森林原人さん、 黒田悠斗さんは皆さんアラフォーという年代にも関わらず、髪はフサフサ。またAV界ではレジェンドと言われている加藤鷹さん、チョコボール向井さんも髪はしっかりと生えています。

しみけんさん

ではテストステロンが原因でないなら、何が一体原因なのでしょう?

それを知るためにAGA(男性型脱毛症。いわゆる薄毛)になるメカニズムを確認していきます。

まず私たちの血中にある男性ホルモン『テストステロン』が、毛乳頭細胞付近にある還元型酵素『5αリダクターゼ』という物質の影響を受けて、悪玉男性ホルモン『DHT(ジヒドロテストステロン)』という物質に変化します。

この悪玉男性ホルモン『DHT(ジヒドロテストステロン)』が抜け毛の原因になるホルモンなのですが、実はこの物質がいくら体内で増えても抜け毛にはなりません。

毛乳頭細胞に存在する男性ホルモンレセプター(アンドロゲン受容体)がDHTと結合することで、ヘアサイクルが乱れて薄毛の原因になる抜け毛が起こります。

つまり男性ホルモンレセプターの感受性が高いほど、薄毛になりやすいわけです。

ちなみに薄毛になりやすさを調べる『AGA遺伝子検査』でも、検査するのは男性ホルモンレセプターの感受性の高さです。男性ホルモンの量なんて調べませんからね。
【参考】銀クリでAGA遺伝子検査を受けてみた結果・感想

その点からも『薄毛=男性ホルモンレセプターの感受性が高い人』という理屈が、正しいことを分かってもらえたはずです。

男性ホルモン(テストステロン)の量が多いから禿げるというのは、正しい情報ではありません。ですので『薄毛の男性ほど金融トレードが強い説』というのは間違いと言えます。

禿げてない凄腕の日本人投資家はたくさんいる!

ハゲほど金融トレードが強い

「それじゃあ薄毛じゃなくすごい実力のある日本人トレーダーはいるのか?」と突っ込まれそうですが、それこそ山のようにいます。

元村上代表でモノ言う株主として有名な『村上世彰さん(以下の写真)』。100以上の銘柄の株を保有し100億円以上の株式資産を築いた日本のバフェットと言われる『竹田和平さん』。長期投資のパイオニアとも言われさかみ投信を設立した澤上篤人さん、株式の短期売買手法で190億円の資産をつくりソフトバンクの孫さんからも資産運用を依頼されたB・N・Fさん。

村上世彰
写真の引用元

どの方も金融業界ならだれもが知る日本人の凄腕投資家さんですが、髪の毛はいずれもフサフサに生えています。ハゲの人なんて一人もいません。

なお世界一有名な投資家の一人であるウォーレン・バフェット氏(下記画像)。彼も髪はフサフサ。

バフェット

写真の引用元

これだけ凄腕投資家達を見ていると、むしろフサフサの方が金融トレードに向いてるのでは?と思ってしまうくらいですよね。つまり髪の量とトレードの強さは一切関係ありません。

まとめ

株式売買

今回の記事では『ホンマでっか!?TV』脳科学者で認知科学分野の専門家である中野信子先生が発表された『薄毛の男性ほど金融トレードが強い説』の誤りを、医学的見地からお伝えしました。

もし番組をご覧になって、「トレードに勝ちたいから薄毛は治療せずにそのままでいよう!」なんて人がいたら、それは間違った認識ですので、気をつけてください。薄毛のままでいても、それが原因でトレードが強くなることはありません。

ですので薄毛を治したいと少しでも考えているのであれば、頭髪治療専門のクリニックでまずは相談をしてくださいね。薄毛・ハゲは放置すればするほど症状が進行し治療が難しくなるので、治したいと考えているなら一日でも早く病院で相談しましょう。
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