美容整形の手術では、治療でレーザーを活用するケースが多いです。では、自毛植毛ではレーザーを活用することはないのでしょうか?
実は今から10年以上前は自毛植毛の分野においても、レーザーを活用した手術が頻繁に行われていました。具体的に、どの部分にレーザーが活用されていたかというと、毛を植え付ける作業をする際にです。
FUT法※のような自毛植毛では、採取した毛を植え付ける際に頭皮に切り込みを入れますが、そのときにレーザーを使用して切り込み(穴)を入れていたんですね。
※FUT法の特徴については、以下の記事が参考になりますので、そちらをご覧ください。
自毛植毛手術FUE法の特徴@メリットとデメリット
ただし、レーザーを活用した自毛植毛は失敗例が多く報告されるようになったため、現在ではほとんど行われなくなっています。実際、植毛治療の先進国であるアメリカでは、植毛専門医がレーザーを使うことはまずありません。
具体的にどのような失敗が起こるのかというと、植えた毛髪が上手く成長しないというケースが多かったんですね。つまり、ドナー(採取した毛)のほとんどが無駄になってしまうことになります。
では、どうして植毛手術でレーザーを使うと、そのようなケースがたくさん起こったのでしょうか?
レーザーの熱で毛包の周辺組織が焼ける
レーザー植毛が失敗しやすい理由として、考えられているのが以下の内容です。
レーザーの熱により、毛包の周辺組織が焼け焦げる
血液の流れが止められてしまうと、毛に対して栄養・酸素を届けられなくなるので、毛の成長はそこで止まってしまいます。そのため、髪は生着することなく、手術が失敗となるケースが多かったんですね。
なお、現在はレーザー使わずに、頭皮にスリットを入れる方式が主流になっていますので、レーザー植毛を行っているクリニックはほとんどありません。
例えば、自毛植毛手術が人気の湘南美容外科クリニック、アイランドタワークリニック、紀尾井町クリニックなどは、いずれもレーザーを使用していないです。
あなたが手術する際にも、念のためにカウンセリングの際には手術では、レーザーを使用するのかどうかを確認するようにしましょう。もし、レーザーを使用するような場合には、別のクリニックを検討されることをおすすめします。
■本記事のまとめ
レーザーを使用した自毛植毛は、毛包周辺組織を焼いてしまう可能性があるため、現在はほとんど行われていません。少しでも手術失敗を懸念するなら、レーザー式を避ける方が無難です。