投薬治療でAGAを改善することができなかった方や、薬で回復が難しい生え際の薄毛の対策として、人気となっているの自毛植毛手術です。
その自毛植毛の中でも、最近主流となっているのが『FUT法』と『FUE法』の2つの手術方式になります。そして、日本国内で自毛植毛に取り組んでいる大手クリニックの大半は、それらのいずれか(病院によっては両方)のやり方を採用しているケースがほとんどです。
なお、こちらのページでは、それら2つの手術方式の内で、『FUT法』について詳しく解説します。なお、『FUE法』については、以下のページで紹介していますので、よろしければそちらもご覧になってみてください。
自毛植毛手術FUE法の特徴@メリットとデメリット
自毛植毛FUT法とは
FUT法(Follicular Unit Transplantation)とは、髪を毛包単位で植えることを特徴とした自毛植毛法です。この手法が登場する以前は、自毛植毛と言えば、ニードル植毛と呼ばれる、毛1本ずつを採取して植え付ける方法が一般的でした。
しかし、人間の毛というのは、1つの毛包から1本ずつ生えている訳ではありません。毛が2本生えている毛包もあれば、3本生えている毛包もあるんですね。
そして、毛包単位というのは髪が元々あった状態なわけですから、その単位で髪を植え付けた方が見た目はで植え付けた方が、見た目は自然に仕上がります。
また、毛包とは皮脂腺と立毛筋を共有する『毛の構造上の最小単位』のため、その毛包単位で植え付けた方が、頭皮への生着率も高くなるわけです。実際、熟練医師がFUT法で手術を行った場合には、髪の定着率は95%にも達しますからね。
そのため、見た目を自然に仕上げたいという方や、ドナー(植える自分の髪)を少しでも無駄にしたくないという方に、おすすめの植毛方法です。
メリット
FUT法のメリットとしては、次の3項目が挙げられます。
- 定着率が高い
- 自然な植え付けが可能
- 高密度に植毛ができる
そして、もう一点注目して頂きたいのが、高密度での手術が可能という点です。植毛手術を成功させるためには、いかに濃く植え付けるかというのも、重要な要因になります。
FUT法であれば、ドナーの採取・株分け・植え付けを全て手作業で行うため、高密度での植毛が可能です。なお、植える髪は自分の髪ですので、定着後はその他の髪と同じように、抜けて生えてを繰り返します。
デメリット
ここまでは、FUT法の良い点ばかりを紹介してきましたが、デメリットも当然あります。そのデメリットというのが、以下の項目です。
FUT法のデメリット…設備と人件費にお金がかかる
どうして作業をするためにスピードが大切なのかというと、自毛植毛で植えた髪が生着するかどうかは、ドナーを採取してから植え付けるまでの時間が、短ければ短いほど良いとされているからです。
そのため、FUT法を行うためには設備と人手が必要となってくるわけです。そして、小さいクリニックではそれらを確保するための経済的な余裕がないため、FUT法を実施することは不可能となります。
ですから、FUT法は限られたクリニックでしか受けることができない手術なわけです。これがFUT方のデメリットとなります。なお、FUT法を受けられるクリニックを受けられる代表的なクリニックは以下の通りです。
FUT法を受けられるクリニック…湘南美容外科クリニック、紀尾井町クリニック
髪を数センチ伸ばせば、傷は隠れるので目立つことはありませんが、メスを使う手術は怖いという方は『FUE法』のような手術方式の方が良いでしょう。
また、傷跡が目立ちにくいトリコフィティック縫合を採用しているクリニックもありますので、傷跡をできるだけ小さくしたい方は、その縫合ができるクリニックで手術を受けることをお勧めします。
以上、FUT法の特徴とメリット・デメリットについての解説でした。
■本記事のまとめ
FUT法とは毛包単位で、髪を植え付ける自毛植毛手術のこと。見た目が自然に仕上がりやすく、定着率も高いので、現在主流となっている自毛植毛法の1つです。