自毛植毛手術の種類と特徴@各手法の比較

自毛植毛手術

薄毛治療方法について検討する際に、参考となる資料に日本皮膚科学会が発行している『男性型脱毛症診療ガイドライン』があります。男性型脱毛症とは、いわゆる薄毛・AGAのことであり、これはその治療方法については書かれたガイドイランです。

なお、そのガイドラインの中では薄毛の治療方法として、男性も女性もまずはミノキシジルなどの薬を活用した治療が推奨されています。ただし、それでも効果が無かったときには、『自毛植毛手術』が治療方法して挙げられています。

ちなみに、自毛植毛とは自分の後頭部や側頭部の毛を、薄毛が進行している前頭部や頭頂部へ移植する手術のことです。自分の毛を植える訳ですから、人工毛を活用した植毛よりも安全性が高いと言われており、最近人気となっている治療方法になります。

ただし、自毛植毛と言っても、実はそのやり方はさまざまであり、治療を受ける病院によってその方法は異るんですね。また、病院によっても複数の方法を採用しているところもあります。

もちろん、手術を受ける上ではそれらの違いはきちんと把握しておくべきです。そうでなければ、自分が望まない手術を受けてしまう可能性がありますからね。

そこで、以下では主な植毛方法の特徴に解説します。これから自毛植毛を受けようかと考えている方には、知っておいて欲しい内容ですので、ぜひチェックしてみてください。

FUT法(メスで切る手術)

切る手術

メスを使って頭皮を切り取るタイプの手術方法です。ドナー(植える毛)の採取、株分け、植毛までを全て手作業を行うため、定着率は他の手術方式よりも高いと言われています。

そして、ドナーを採取する際には、頭皮をメスで切ってその箇所を縫合するため、手術後には横に長い傷跡が残ります。

なお、傷跡を目立ちにくくするための、トリコフィティック縫合法を採用しているクリニックもありますので、傷を目立ちにくくしたい方は、それを採用しているクリニックで受けるようにしましょう。

トリコフィティック縫合法への対応可否は、事前カウンセリングで必ず確認するようにしてください。

FUT法を受けられる病院…湘南美容外科クリニック、紀尾井町クリニック

※ FUT法のメリット・デメリットの詳しい解説は、以下の記事をご参照ください。
自毛植毛FUT法の特徴@メリットとデメリット

FUE法(メスで切らない手術)

メスで切らない植毛

FUT法とは異なり、ドナーの採取にはメスを使わないタイプの手術方法。メスを使う手術には抵抗があるという方には、人気となっている手術方法です。

以前は、FUE法だとドナーを採取する際の切断率が高く、毛を無駄にしやすい手術方法と思われていました(手術する医師の技術レベルに左右されていた)。

しかし、最近は湘南美容外科クリニックのように、ドナーの採取にロボットを採用するクリニック登場しており、病院選びを間違えなければ、自分の毛を最大限に活かす手術を受けることが可能です。

FUE法を受けられる病院…アイランドタワークリニック、湘南美容外科クリニック、紀尾井町クリニック

※ FUE法のメリット・デメリットの詳しい解説は、以下の記事をご参照ください。
自毛植毛手術FUE法の特徴@メリットとデメリット

ニードル植毛(単一植毛)

針

植毛針という器具を使用して、髪を植えるための切り込み入れと、植え付けを同時に行う手術方法です。美容大国の韓国と日本で、過去によく行われていた手法でした。

しかし、使用する器具の都合上、細かい植え付けが難しいことから、最近では実施するクリニックがグンと減ってきています。

それに、FUT法やFUE法を受けられる病院が増えている現在では、ニードル植毛をわざわざ選ぶメリットは無いように感じます。

以上、AGAクリニックで受けらえる主な自毛植毛方法についての解説でした。

■本記事のまとめ

自毛植毛と言っても、その手法はさまざまです。メスを使うFUT法、メスを使わないFUE法、植毛針で髪を植えていくニードル植毛など。自毛植毛を受けようと考えている方は、自分がどの治療を受けるのかきちんと理解した上で、施術を受けるかどうかを判断するようにしてください。