プロペシア、ミノキシジルなどの薄毛治療薬を活用しても、薄毛が改善されなかった場合の対策として、自毛植毛という手法があります。これは自分の後頭部に残っている毛を、薄くなっている部分に移植する手術のことです。
後頭部の髪は、DHT(抜け毛の原因となる男性ホルモン)の影響を受けにくいので、その髪を薄い部分に再分配しようという対策になります。この方法なら髪の総量は変わらなくても、見た目の薄毛は改善しやすいので、人気となっています。
なお、自毛植毛のやり方は一種類だけではありません。次の記事で紹介したように、『FUT法』や『FUE法』などのいくつかの手法があります。
自毛植毛手術の種類と特徴@各手法の比較
こちらのページでは、それらの手法の中でも『フラップ法』と呼ばれる手法の特徴やメリット・デメリットについて、詳しく解説します。どの手法で自毛植毛を受けようかを、考え中という方はぜひご覧になってみてください。
フラップ法の特徴(メリット)
フラップ法とは、髪が残っている側頭部の3辺(長方形の3辺とお考えください)を切り離して、残った1辺を中心にしてぐるっと回して、薄毛部分へ移動させる植毛方法です。
ご覧になった内容からもお分かり頂けるように、かなり大胆な方法となります。この3辺を切り離した頭皮弁のことをフラップと呼ぶので、『フラップ法』という名前が付いています。なお、切り取るフラップの幅については、およそ2センチ程度です。
そして、生え際の部分の薄毛をカバーする際には、左右の両方の側頭部からフラップを生成して、薄い部分に移植することになります。
フラップ法のメリットは、大量の髪を一度に移植できるという点です。毛1本ずつを植える訳では無く、皮膚ごとごっそりと植えてしますうので、手術は短時間で終了します。
失敗すると頭皮弁ごと壊死する
一方、フラップ法のデメリットは移植に失敗すると、頭皮弁ごと壊死するという点になります。他の植毛法のように毛や毛包単位で植えている訳ではなく、皮膚ごと移植をしてしまうため、失敗したときのリスクが非常に高くなるんですね。
また、移植した毛の流れも周囲の髪(元々あった毛)と比較すると、おかしな流れになるため、見た目的にもすごく不自然になります。
以上のように、デメリットの大きい手術方式となりますので、現在ではおすすめできる手法ではありません。
今ではFUT法やFUE法のような優れた手法が開発されていますので、自毛植毛を考えている方はそれらの手法を検討した方が良いでしょう。
なお、FUT法やFUE法の詳細や手術を受けらえるクリニックについては、次のページで解説していますので、そちらをご参考にしてください。
自毛植毛FUT法の特徴@メリットとデメリット
■本記事のまとめ
フラップ法は、一度に大量の髪を移植できるメリットがある植毛法です。ただし、手術を失敗したときには、皮膚ごと壊死するという大きなデメリットがあるため、現在ではおすすめできる手法ではありません。