産業分野においては、製造工程のオートメーション化はものすごいスピードで進化しています。例えば、自動車の製造構造などを見学してみると、人間の腕の形をしたロボットが、組み付け作業を人間に代わって、正確かつ俊敏に行っています。
また、自動車のような産業分野だけではなく、食品分野においてもロボットを活用した自動化は進んでおり、今度もますますロボットを活用した自動可は進んでいくでしょう。
さて、ここからが本題です。では、自毛植毛の手術ではロボットは導入されていないのでしょうか?
ドナー(植毛する毛)の採取も、植え付けもどちらもが細かい作業であるため、正確かつ俊敏な動きが可能なロボットには適していると感じる方も多いはずです。
この点についてですが、今から10年ほど前に海外ではドナーの採取から植えつけまでを、自動できるロボットの研究が盛んに行われていたんですね。その1つがフランスで開発された『カルビトロン』というロボットになります。
以下では、そのロボットを活用した植毛の特徴について詳しく解説します。ロボット植毛に興味がある方や、どの植毛を受けるか悩んでいる方はぜひチェックしてみてください。
手術を短時間で行うことができること
カルビトロンを活用したロボット植毛のメリットは、とにかく手術が短時間で可能な点です。一般的な自毛植毛法である『FUT法』の場合、ドナーの株分け作業は手作業で行われるため、手術には時間と人手がかかります。
一方、カルビトロンでの植毛の場合には、1センチ幅に切り取った頭皮を、ヘアトームと呼ばれるパスタマシンの器具で一度に細かく分割することで、ドナーを生成するため短時間で手術が可能です。
ただし、この植毛法の場合には絶対に知っておかなくてはいけないデメリットもあります。
毛根の切断率が非常に高くなる
この方式のデメリットは、毛根の切断率が高くなるため、ドナーを無駄にしやすい点です。先ほど紹介したように、ドナーを生成する際には、パスタマシンのような器具で無作為に行われます。
そのため、分割する際に毛根を切断してしまう可能性が非常に高いんですね。もちろん、そのようなデメリットのある手術を進んで受けたがる人はいません。ですから、カルビトロンを活用した手術を徐々に下火になっていきました。
ただし、完全に植毛ロボットがなくなったわけではありません。現在は4つのCCDカメラを内蔵した、髪の角度・向き・密度・本数の情報を分析した上で、ドナーを採取するARTAS(アルタス)というロボットが開発されており、そのロボットを活用した場合には、毛根の切断率も非常に低く、人気となっています。
こちらでしたら、ドナーを無駄にする可能性は極めて低いですので、カルビトロンのデメリットを解消して、正確さとスピードというロボットの良い面に磨きをかけた方式と言えるでしょう。
なお、ARTASはあくまでもドナー採取に特化したロボットであるため、植え付けの作業は熟練の医師の手作業に行われます。そのため、植え付け作業までロボットに任せるのは不安だという方にも人気の手術です。
ちなみに、日本国内ではARTASを活用した手術は湘南美容外科クリニックで受けることができます。湘南美容外科クリニックは、今なら無料カウンセリングも実施していますので、気軽に医師に相談することが可能です。
湘南美容外科クリニックの口コミと評価【アルタス植毛】
■本記事のまとめ
これまで行われていたロボット植毛は、毛根の切断率が高いため、デメリットが大きい手術でした。しかし、ARTASが登場して以降、毛根切断率の低いドナー採取が実現できるようになったので、最近は人気となってきています。