日本国内で薄毛治療薬といえば、男性ホルモンDHT(ジヒドロテストロン)の生成を抑えて、抜け毛を予防をするプロペシア(フィナステリド)が最も有名です。
しかし、薄毛治療に関する取り組みが盛んなアメリカや韓国に目を向けると、プロペシア以外に人気となっている薄毛治療薬があります。それが、デュタステリドという内服薬です。
デュタステリドはフィナステリド(プロペシアの有効成分)では抑制することができなかった、Ⅰ型の還元型酵素(抜け毛のDHTを生成する)の働きを抑えることが可能なので、より高い抜け毛予防効果を期待できるお薬になります※。
※ デュタステリドの詳しい働きについては、次のページで詳しく解説しましたので、よろしければそちらの内容もご覧になってみてください。
【参考】デュタステリドの薄毛治療の効果や副作用@AGA薬ザガーロ
なお、デュタスリドはザガーロという製品名で2015年9月に、薄毛治療薬の認可を国内でも受けることができました。そのため、2016年中には日本でも処方がスタートされる見通しです。
そして、プロペシアよりも効果を期待できる薬なら、ぜひ試してみたいという方も多いかと思います。ただし、ザガーロは医薬品ですので、副作用の影響から使用できない人も当然います(使用禁忌)。
そこで、以下ではどんな人がザガーロを使用できないのかと、その理由についてご紹介します。ザガーロの使用を検討している方は、必ずチェックしてください
ザガーロを飲むことができない人まとめ
ザガーロを飲むことができない人をまとめると、以下にあてはまる方達です。
- 女性
- 未成年(小児)
- 重度の肝機能障害がある人
- 5α還元型酵素阻害薬に対して過敏症のある人
女性が使用できない理由
冒頭でもお伝えしたようにザガーロは、血中の男性ホルモンDHTの量を低下させるお薬です。ただし、妊娠中の女性のDHTが減少した場合、男性胎児(お腹の中の赤ちゃん)の生殖器の発育を妨げる可能性があります※。
※ ラットやウサギを用いた胎児発生に関する試験で、雄の胎児の生殖器の雌性化が確認されました。
なお、ザガーロは皮膚からも成分が吸収される可能性があるため、女性は薬を直接触ってもいけません。
未成年に使用できない理由
ザガーロは成人男性に対して試験が行われていないため、未成年への安全性が確認されていません。
そのため、未成年の方はザガーロを使用することができないです。
重度な肝機能障害がある人が使用できない理由
ザガーロは主に肝臓で代謝される薬です。ですので、重度の肝機能障害がある方に使用した場合、代謝をすることができずに、薬の影響が強く出過ぎる危険性があります。
5α還元型酵素阻害薬に対して過敏症のある人
ザガーロは5α還元型酵素阻害薬に分類されるお薬ですが、その種類の薬に対して過敏症のある人は、有効成分の影響が強く出すぎる影響があるため使用することができません。
以上、ご紹介したのがザガーロを使用できない人です。
また、それ以外にも人によっては性欲減退、射精障害、勃起不全などの副作用※が報告されていますので、ザガーロを使用する際には必ず医師の診察・血液検査を受けた上で、症状を医師と相談しながら使用するようにしてください。
※ 次の記事ではザガーロの副作用について、プロペシアと比較しながら紹介しています。副作用の詳細を知りたい方は、そちらが参考になるはずです。
【参考】ザガーロの副作用【プロペシアと比較してどちらが安全か?】
なお、ザガーロの有効成分デュタステリドが配合された海外のお薬アボダート、デュタス、デュプロストなどは個人輸入でも購入することができますが、当サイトとしては個人輸入での購入はおすすめしません。
ザガーロはプロペシアよりも副作用のリスクが高い上に、個人輸入の場合は偽物を掴まされるリスクもあります。ご自身の体の安全・健康のことを考えるのであれば、必ず信頼できるAGAクリニックで処方を受けるようにしましょう。
■本記事のまとめ
ザガーロは女性、未成年、重度の肝機能障害がある人、5α還元型酵素阻害薬に対して過敏症のある人は使用することができません。
また、人によっては射精障害や性欲の低下などの副作用が起こる危険性があるので、医師と相談した上で利用してください。