男性型脱毛症(AGA)を引き起こす原因となるのは、何も男性ホルモンのDHT(ジヒドロテストステロン)だけではありません。私たちが普段どのような生活をしているのか、その生活習慣も大きな要因となります。
例えば、次の記事で紹介したように慢性的に運動不足になっている方は、体内に脂肪が蓄積しやすく、血流が悪くなりやいので、薄毛になる可能性は高くなります。また、同じようにタバコや睡眠不足のような生活習慣も毛髪にとってはよろしくありません。
運動不足が薄毛・AGAの原因になる3つの理由
では、多くの男性がほぼ毎晩必ずビールや焼酎などの、アルコール類を飲むことはどうなのでしょうか?
酒類に関しては、一昔前までは飲めば血行がよくなるので、髪にとって良いものだと理解している方がほとんどでした。専門家の中にも、お酒は薄毛改善には良いものであると言っていた方がいるくらいですので。
しかし、髪やAGAの研究が進むにつれて、アルコールの過剰摂取は薄毛の原因になることが分かってきました。そのため、お酒を飲めば薄毛改善するなんてことはありません。以下ではその理由について、詳しく解説します。
アルコールはシスティンを消費する
お酒を摂取すると、その中に含まれるアルコールは肝臓で分解されます。この分解のときに必要になるのが、システィンやメチオニンというアミノ酸です。
そして、それらのアミノ酸は髪の毛を生成するために非常に重要な成分になります。特にシスティンは髪の毛をのケラチンを構成するために、とても大切なアミノ酸のため、それの不足が続いてしまうと、当然ながら薄毛が進行してしまうわけです。
また、お酒を飲んでしまうとアルコールの分解のために肝臓が働かなくてはいけませんので、肝臓でのビタミンB2の吸収を邪魔されることにもつながります。
ビタミンB2は肌に代謝活動に重要な役割を果たす物質であり、それが不足すると頭皮環境の正常化に悪影響を与えます。具体的には皮脂の分泌量のコントロールができなくなり、皮脂の過剰分泌につながってしまうんですね。
適量の皮脂は頭皮の保湿のために重要ですが、それが行き過ぎると脂漏性脱毛症の原因にもなるため、こちらも薄毛を引き起こす要因と言えるでしょう。
以上のことから、お酒が髪にとって良いものあるどころか、薄毛につながるものであることが分かって頂けたはずです。
禁酒をして薄毛が改善した芸能人
実際、禁酒を始めてから薄毛が改善した芸能人の方ももいます。その代表と言えるのが、スマップの草なぎ剛さんです。
草なぎさんは、泥酔し公園で全裸でで大騒ぎをしたことがきっかけとなり、約5年間禁酒をしましたが、その甲斐もあってもか毛量はかなり改善されました。
おそらく今の草なぎさんを見て薄毛だと感じる人はいないでしょう(現在はお酒を解禁しているので、もしかしたら今後は薄毛が進行するかもしれませんが…)。
そのように芸能界でもお酒を辞めたことがきっかけとなり、薄毛が改善しているケースがあります。
ただし、これまで毎晩のように晩酌していた方は、急に禁酒をするというのはかなり難しいことだと思います。それに、禁酒によるストレスも髪に良いものではありませんからね。
ですので、まずはいきなり飲む量をゼロにするのではなく、お酒の量を減らす減酒に取り組まれてはいかがでしょう?
なお、どのくらいの量なら飲んでも良いのかという基準についてですが、お酒を楽しむのに適量と言われているのが、次の量です。
■1日に飲むお酒の適量
- ビール…中ビン1本、ロング缶1本(500ml)
- 缶チューハイ…ロング缶1本(500ml)
- 日本酒…1合(180ml)
- 焼酎…0.6号(110ml)
また、お酒をよく飲まれる方はアルコールの分解で消費されるシスティン(シスチン)を補給するためにも、それが配合されている育毛サプリを飲むべきです。
例えば、次の記事でも紹介されているボストンサプリにはシスティンが配合されていますので、興味のある方はご覧になってみてください。
肉中心の食生活は薄毛の原因になる3つの理由
■本記事のまとめ
お酒・ビールなどのアルコール類はアミノ酸のシスティンを大量に消費するため、髪にとってはよくありません。
薄毛対策を考えるのであれば禁酒をするか、適量以上にはアルコールを摂取されないことをおすすめします。